獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200409-150

マルチレス
投稿日 2004年9月16日(木)12時17分 投稿者 プロキオン

9月15日の ちびままさんへ
5月の抗体価が3200で、6月が1600と言う点については、価は1
管だけの下降ですので、有意なものとは見なせません。
しかし、9月が12800ですから、5月の価からでも2管、6月の価か
らなら3管の上昇です。こちらの場合であれば、有意なものとして上昇傾
向にあると考えた方が良さそうです。
そして、FIPの抗体価として表現されていますが、現在は、猫コロナウ
イルス抗体価という説明を各検査機関ともしていると思います。
すなわち、下痢を引きおこすコロナウイルスとの接触においても抗体は上
昇することがあると説明しているはずです。(この場合は、今下痢の症状
が出ている出ていないは直接には関係しません)
FIPの診断については、抗体価だけでなく、総合的な診断によることが
大切です。コロナウイルスとの接触は、あるのでしょうが、それがFIP
ウイルスであるか否かは、まだ分かりません。


9月15日の グリママさんへ
診察された獣医師の先生は、「そのう炎」を疑って薬を処方されているの
ですよね。
記載されている症状としては、「餌を食べない」ということだと思うので
すが、その症状と「内臓の腫瘍」がどうして結びついたのですか?
「餌を食べない」とか、「元気がない」というのは、一般的な症状であっ
て、病名と結びつくものではありません。
もしかして、糞が出ないというので腫瘍が消化管を圧迫して排泄がないと
考えられたのでしょうか? 小鳥の場合、食べていなければ、排泄が顕著
に減少するのは普通の事ですから、そういう意味からであれば、早計です
。まあ、そうは言ってもそれ以外に記載していない思いあたる点があるの
であれば、レントゲン撮影をしてもらって確認してみて下さい。


9月16日の SHIONさんへ
えーとですね、鳥類は気圧の変化による高山病がないと言われているんで
す。まったくないわけでも無いのでしょうし、絶対的な酸素不足にまで対
応できるわけではありません。
鳥類は、捕食者(これも鳥類ですが)から逃れるためにひじょうに高度の
あるところを飛ぶことがあり、渡りをする鳥であれば、遥か上空の風を利
用したりするためにとんでもない高度で飛行したりします。よくサイエン
スもので、ヒマラヤの上空を飛ぶ鶴の群れなんかの映像が流されたりしま
すよね。
あれだけの高度において、飛翔のようにエネルギーや酸素を必要とする運
動に対応可能な呼吸器や循環器を有しているのが鳥なんです。
今回の対象はインコなので、そこまでの能力は期待しない方がよろしいの
でしょうが、人間よりはよろしいのではないかと考えます。航空会社の方
でも承知して「生き物」を運ぶ以上は、それだけの配慮はしているはずと
思いますよ。
なぜ、気圧の低さや少ない酸素で飛翔できるのかは、獣医師の卵というこ
てであれば、解剖や生理学の本に記載されているのではないでしょうか。


9月16日の けんさんへ
ハムスターが仰向けになってキーキー鳴くのは、その相手を恐れているか
らです。ハムスターの性周期は約4日ですから、4日の中でタイミングに
よっては1ないし2日くらいは、相手を受け入れる御機嫌の良い日もあり
ます。
しかし、基本的にハムスターは孤独を好む動物です。広いなわばりを主張
しますし、他の個体から縄張りを守るために攻撃もします。それは、大人
しいといわれているジャンガンにおいても例外ではありません。充分に成
長したおとなのハムスターであれば、別々のケージで飼育するのが飼育の
基本なのです。
繁殖を希望するときだけ、ケージ越しのお見合いを経て、同居させるのが
普通です。
雌が外に出てこないのは、出てきたくないからでこないのであって、その
理由は「恐くて」も「妊娠して」もどちらだって考えられます。
仲が良いとか悪いとかではなく、ハムスターがそういう習性をもった動物
ということなのです。


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