獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200501-109

イヌの人工授精
投稿日 2005年1月16日(日)00時56分 投稿者 はたの

獣医師ではありませんがご参考まで。

 「イヌ 人工受精」で検索するだけでもあらましはわかると思うのですが、「不可能ではないが簡単でもない」というところでしょう。

 どうやって雄から採精するのか。メスが嫌うのでなくて自然交配が困難だとしたら、コンドーム法やペッサリー法も困難でしょうし、用手マッサージ法もはたしてどうか。かといって電気刺激や外科的な方法ですと、侵襲度の大きさにご家族が躊躇われるのではないかと思われます。
 いずれにしても、メスの受胎可能タイミングに合わせて採精できるのなら、右から左に注入でも済むわけですが、タイミングが合わないとなると、冷蔵ないし凍結しての保存の必要が生じ、と、前者であってても希釈液とか計量のためのマイクロピペットとか検査用の顕微鏡とか、後者なら加えて二次希釈液とか耐凍剤とか液体窒素タンクとか、さまざま入用になります。
 ご自身あるいはご家族が勉強して・・・ですと間に合わないおそれが高いかと。

 目的は人工授精そのものではなくその2頭の仔を得ることなのですから、しばらくわざと離しておいてメスの発情ピークで合わせるとか、ヒトが介助するとかといった自然交配について、プランニング・実施とも経験ある専門家を雇ってやってもらう、人工授精についても、専門家を探して依頼するか、あるいはたとえば牛の人工授精師などに、本来の守備範囲と異なる勉強するぶんも合わせて支払って手立てを整えてもらう、といったことが考えられるかと思います。
 取り組んでいる団体・研究機関なり、海外の研究機関などに資金提供して、そのかわりに、ということも考えられるでしょう。極端なことをいえば、死後直後に採取した生殖細胞から後日・・・というのだって、不可能ではないでしょう。
 ただいずれしてもそれなりにコストと手間はかかるかと思います。「その2頭の」仔にどこまでコストを投じるかはご判断ですが・・・

 まずは、さまざまなキーワードで検索してみられるのがよろしいかと思います。

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