獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200501-177

終末医療をどう考えますか?
投稿日 2005年1月22日(土)19時57分 投稿者 ばぐー

ペットの終末医療について、意見を伺いたいと思い書きこみます。

特に ご自身のペットを見送った経験をお持ちの方(ペットロスの方を除く)、もしくは高齢犬オーナー、ペット動物産業界の方、のご意見を広く伺いたいと思います。(ペットロス・飼い始めたばかりのオーナーさんには重すぎる話題ですので不快に思われる場合が有ると思います)


まず、人間の医療でも、終末医療・ホスピスなどの考え方があります。
ホスピスでは 個人が、「死」に対して、また自分の「生(個人史)」に対して、どう向き合うかがテーマに成ると思います。やがて確実に来る死と、どう折り合いをつけるか、その為に何を準備するのか。

これには「高度延命治療」と「病院で死ぬ」という事について、人が本来有るべき姿とのずれを感じる、という問題があり、より人間らしくありたいという意見も関係しています。

個人にとって より良い「生」と「死」は重い議題であり、重要かつ結論を得がたいものだと思います。

去り行く人の「意志」以外にも、見送る側の「想い」も問題となり、ホスピスは難しい問題をはらんでいます。時には当人の意志が周囲の者の意見と対立する事もあるでしょう。

アメリカでは 延命治療に付いての拒否を個人の意志で選択できます。

インドに有るある町は、死を迎えるための場としての地位を獲得し、ただ死ぬためにそこを訪れる人が絶えないといいます。


最後まで「生」にかける方もいれば、やがて訪れる「死」を自らつかみたいという人もいるでしょう。


ペットの場合、その死を決定付けるのは「飼い主」になります。

あなたは、その「時」を、どう考えますか?

自宅で死を迎える犬
動物病院で死を迎える犬
大学附属動物病院で死を迎える犬

例え 同じ犬、同じ症状でも、終末医療により「死」を迎えるのに 時間・心情共に多少の幅が有るように思います。

また その他にも 様々な場合があると思います。
場合によっては飼い主が「その時」を決めなければならない事も有ります。犬の苦しみ・行動の自由・新たな治療をした場合の生命リスクなどと共に、正直なところの治療費・介護の手段などの問題も有るとおもいます。決断を迫られるその時、「何を持って決断できるのか」も、飼い主に迫られる難しい問題です。

最後まで治療を続けたからといっても、良い結果が残るとも限りません。

私たち飼い主が、何をし、何が残るのか。


そして、送る私たちが「出来る事」には 広い意味で何があると思いますか?


とても重たい話題なので それぞれの意見があって 結論が出る事は無いと思います。
不快ではない方の、経験から来る ぶっちゃけたご意見等 お待ちしております。

追記
私たちの身の回りには 目に見える死が少なくなっていると言われています。
目に見えない様々な死の中には、肯定的な死もあるように思います。

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