獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200501-188

ばぐーさん 終末医療
投稿日 2005年1月24日(月)02時25分 投稿者 飼い主

ばぐーさんの投稿を拝見した時・・・「何を求めているのかな?」と感じてしまいました。
もしかしたら今現在そのような状況下に置かれているのでしょうか・・・・?
それとも経験からくる客観的な感心なのでしょうか・・・?

私は半年前に愛犬を癌で闘病の末に見送りました。
それはそれは過酷な毎日でした。私の価値観では到底計り知れない現実でした。
ナディアさんのおしゃった様にペットロスを体験したからこそ話せる事のように思います。
死を目の前にした時の理想と現実は明らかに違いました。
何に置いても深く追い詰められました。

私もいとみさん同様・・・ペットと人間は違うと感じます。
私の愛犬の場合も手術や治療費etc・・・総額100万円(半年間)かかりました。
亡くなる一ヶ月前から仕事は休職しましたし、その前は毎日会社に行く前に一時間程
かけて実家に預けて、帰りに迎えに行ってました。
いつどうなるか分からない状況でしたから留守番はさせれませんでした。
夜中も主人と交代で見ていました。
抗がん剤も服用しました。激しい下痢や嘔吐に苦しみました。毎日点滴にも通いました。
歩くこともできなくなり、目も見えなくなり・・・食事も出来なくなり自分で水さえ飲めなくなりました。
癌がみるみるうちに全身に転移していきました。
・・・延命を望むあまり苦痛を与えているのではないか?
・・・ただ生かされているだけで幸せではないかもしれない。
・・・楽にしてあげる事も・・・・考えました。
しかし例えどんなに苦しくても精一杯生きてました。
息をしてるのです。心臓の鼓動も感じ取れるのです。
その生命力の強さと本能の奥ゆかしさは私に最期を看取る覚悟をさせました。

力無く頭を上げわずかな嗅覚で私を探し手を差し伸べれば落ち着き安心して眠ってました。
抗がん剤の副作用で毛も抜け真っ黒な毛も白くなりました。
ガリガリにやせ細り頭蓋骨の形も浮き出ているのにお腹は腹水でパンパンに腫れ上がり
四肢は浮腫でブヨブヨで無残な姿になりました。
病院での治療も限界がきて次の抗がん剤をどうするか選択する事になりました。
しかし体力的に限界だと察し、お断りしました。すると病院側は
「あと私たちにできる事は楽にしてあげるかモルヒネを打ってあげるか・・・」
と言われました。それらも全て断り自宅で看病する事にしました。
見ているのは辛く平常心では居られない状態の時も有りました。
しかし一番辛いのは「この子だ!」と思うと、辛さに負ける訳には行きませんでした。
苦しみを減らせる事ができないなら少しでも喜びを与えたい。
暗闇で不安なら安心を与えたい。マイナスを解消できないならプラスを与えたい。
そう思いました。

ばぐーさんの質問ですが・・・
ペットの場合、その死を決定付けるのは「飼い主」になります。
あなたは、その「時」を、どう考えますか?私たち飼い主が、何をし、何が残るのか。
    送る私たちが「出来る事」には 広い意味で何があると思いますか?

なのですが・・・・私は体験をしましたから痛感した事を述べれますが、大半の方は
今現在、多少の怪我や病気を経験はしても想像もしたくない事だろうと思います。
その方々の置かれている環境・条件・境遇・価値観が左右される事と思います。
そこで愛情をはかることも出来ませんし、ばぐーさんのおっしゃる通り
何が正しいとか間違ってるとかの答えも無いように思います。
しかし・・・少しでも多くの飼い主さんが最愛のペットの死を想像する事は必要の様にも感じます。
「その時」になってみなければ何を感じるかは分からないと思いますが「その時」に備える準備は必要のように思います。
病気に苦しむペットを救う治療費は必要です。どんな病気になるか分かりません。
健康なうちにペット保険に入り治療費を軽減する事もできます。
我が子と思い、何かの時の貯蓄も必要かもしれません。
経験談を聞き知識を増やし怪我や病気になる前に回避できる事もあります。
ばぐーさんのおっしゃる通り確かに最後まで治療をして良い結果がでるとは限らないです。
良い結果がでるならば答えは出てしまいますね。
生きていて欲しいと望むから、その為に何でもしたいと思うものです。
私もいとみさんの様に「このまま(病気)でもいいから生きていて欲しい」と思いました。

人間側としてはペットを擬人化してしまうあまり動物本来の本能と言うものを無視して
しまうようです。
以前ぱーるちゃんがおっしゃってました。(ぱーるちゃんすいません。勝手ながら引用させていただきます)
{前文・・・・「はい、もうここまで」と期限を切ってしまうことはできません。なぜなら動物は自分から「もう死にたいよ」とはけして思わないからです。
「もう死にたいよ」「もういいよ」と思うのは人間だけです。
人間以外の動物はどんなに苦しくてもつらくても運命を受け入れます。
そして最後の時まで生き抜きます。}
・・・と。私もそう思います。
最後の最後まで愛犬と一緒に癌と闘いました。それは本当にとても不安で辛い体験でした。
でも・・・愛犬には感謝しています。 一緒に癌と闘う相手に私を選んでくれた事を。

終末医療で何が残るかと・その果ては失った存在の悲しみと脱力感は想像がつくでしょう。
病気が愛犬を苦しめ、いくつもの後悔が自分を苦しめたのは事実でした。
でも、その限られた時間を共に過ごせた喜びも計り知れぬものです。
末期癌で闘病生活を強く生き抜いた彼(愛犬)が居ます。
あんなに必死に生きた命を必死で介護した自分が居ます。
これは私の人生の中での大きな大きな宝物になりました。
しかし一方で今も尚、宝物と引き換えに失ったものの大きさを感じない日はありません。

長くなりましたが終末医療とは最期をどう受け止めるのかが大きな課題です。
最高な別れは無いでしょう・・・。
もしも終末医療を拒否していたら今の私は何を感じていたのだろうと思います。
どちらにしても、たくさんの時間をかけて色んな理由付けをして納得して行くしか
ないのだと思っています。






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