獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200505-19

マルチレス
投稿日 2005年5月2日(月)12時06分 投稿者 プロキオン

4月30日の ヒロシさんへ
「フィラリアの後遺症」とタイトルにありますが、記載されている内容
は、フィラリアの主たる症状そのものですね。
フィラリアは、一度感染して、その場で症状を引き起こすのではなく、
成虫の虫体が心臓内に寄生しつづけることによって、さまざまな循環器
疾患を誘発します。
したがいまして、1〜2隻の成虫が寄生したからといって症状が発現す
るわけではなく、複数のそれも数多くの成虫の寄生と年月の経過が発症
の条件となります。
すなわち、うっかりフィラリアの感染を許してしまっても、その後の新
たな感染を防ぎ、心臓へ寄生する成虫の数を増やさない努力が、症状の
発現を抑制したり、軽微なものとしてくれるわけです。

ですから、予防薬の投与が1回だけ抜け落ちていただけであれば、ここ
までの症状が発現するのだろうかという疑問があります。
きちんと投薬されていたのか、使用薬剤に問題はなかったか、薬用量が
不足していたのかというような事が考えられます。
投薬について、まったく問題がなかったのであれば、患者であるビーグ
ル犬自身の心臓そのものに問題があったかもしれません。

さて、もう打つ手はないのかという御質問ですが、本来的には、フィラ
リアの感染が確認された時点での質問であれば、「殺成虫駆虫剤の投与
」であり、「虫体摘出手術」が選択肢として考えられます。
そして、その後に体内のミクロフィラリアの駆虫であり、新たな感染の
予防策等がとられるわけです。
今から、これらの策がとれないわけではありませんが、犬自身の体の条
件が4年前とは違ってきてしまっているわけで、慎重に検討しなくては
ならないでしょう。
とくに主治医の先生が余命の計算をしているようでは、「ぜひに」とも
勧められないように思われます。血管拡張を目的として循環器薬や利尿
剤の摘要による症状緩和が主体となるように予想されます。

よく、「治りますか」とか「治して下さい」はありますが、動物でも人
間でも機械ではありませんので、「病気をコントロールして暮らしてい
く」という概念が必要なのだと私は考えます。
「治る」と「治らない」の二者択一であれば、それは「治らない」が答
えになってしまいます。
犬や猫が器物であれば、話は簡単ですが、彼等は今現在生きていますし、
生きようともしています。
「治る、治らない」でもなく、「打つ手のあるなし」でもありません。
「生きている、生きようとしている」ことに意味があると私は考えてい
ます。


4月30日の 荒木さんへ
フィラリアの予防薬(実際には感染子虫の駆虫薬)については、主たる
薬理作用については、ほぼ同じと考えて良いと思います。
副作用については、それぞれのメーカーの成分によって薬効量に差があ
ります。このため、同一量を服用すれば、そこに各々の差が現れるはず
なのですが、これもメーカーの方で必要な量は、どれくらいということ
で製品毎の常用薬用量によって、調整されています。
したがいまして、感染した犬への投与でもない限り、服用させる薬剤の
種類については、どれでなくてはならないということはないでしょう。
滴下型の薬剤であれば、薬剤の滴下後の舐めたり、擦ったりの方による
差はあるかもしれません。

# 注射型薬剤については、アメリカでも認可したり、回収したりのバ
  タバタがありますので、私は使用する意志がありません。

犬の種類による差は、以前は特定の犬種においては、元気の消失や下痢
等が認められた製品がありましたが、現在流通している同じメーカーの
製品では改善されているとのことであり、私自身もその改善製品によっ
て副作用が出たという報告は、飼い主さんから耳にしていません。


5月1日の ネコサコさんへ
赤くなっている部位を猫が舐めていたりして、さらに臭うのであれば、
少なくとも炎症が起きているように思います。臭いによっては化膿して
いるのかもしれません。
どうしたらよいのかは、すでに理解されていることのように思えます。

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