獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200505-79

イヌ:いくつか
投稿日 2005年5月10日(火)23時29分 投稿者 はたの

獣医師ではありませんがご参考まで。

>チャイさん
 いろいろな疑問が生じるのは判りますし、疑問を持つのはよいことです。しかしながら、いままでのご質問とレス、レスに対するレスを拝察するに、お悩みのおおもとは、個別の要素というより、イヌという生き物全般に対する基礎知識のところにあるように思われます。なるべく毛色の違う飼育書を数冊読んでみて、当面はおぼろげでもいいので全体像の把握に努められるほうがかえって早道であろうかと。
 柴犬であれば、余所のイヌにケンカを売るのが正常です。そうでない個体もありますが、例外と考えてよいかと。叱らず〈叱ると励まされたと思ってしまいます〉、そそくさとすれ違いましょう。
 引っ張られる際の対処についてはすでにパールちゃんがレスしておられます。よく読み返してみてください。
 また、基本的なマナーとして、レスを貰ったら簡単な短いものでいいので、それに対する応答もお忘れなく。

>きっちゃんさん

 ネットごしには実見できませんから、飼い主のかたが
>何故急にこんな状態になってしまったのかわかりません。
 ですと、お役に立つ意見をよせることは困難です。
 「・・・するうちに」ではないはずです。一番最初に噛んだ瞬間があるはずですし、それ以前に噛もうと思ったが噛まなかった、という瞬間もあるでしょう。
 おそらくご家族中、「どうすればいいんだ」「わからない・・・」という試行のループに陥っておられるのでしょうが、一度落ち着いて、嘆いたり案じたりは横においておいて、
「いつ、何をしようとしたら/どんな時に、噛もうとし始めたのか、噛んだのか」を冷静に話し合って思い出してみてください。原因は必ずあるのです。そして思い出せるのはご家族だけです。
 しかしながら、きっかけがわかっても対処に困ることはあるでしょうし、実際の様子を見れば、専門家であれば直接のきっかけがわからせなくても対処できることはありますし、専門家と話すうちにきっかけが思い出されるということもあります。
 行動療法の専門家に依頼することをお勧めします。「獣医 行動」で検索するとそうした研究会のサイトがすぐに見つかりますし、「ペットの問題行動」を見ればお近くの専門家を見つけることができます。

>リサさん
 同じく専門家に依頼するほうが手っ取り早いし、労力を考えれば役あがるとも思います。が、ご自身でやってみたいというなら・・・
 大前提として爪きりが嫌いなわけです。そして、飼い主の爪を切ろうとする態度や、爪切りが、警戒心を呼び起こします。警戒すると、爪きり嫌だ、という思いがさらに募ります。
 油断を狙って嫌なことをしていれば、普段から警戒するようになり、飼い主が嫌いになっていってしまいます。
 ここは、爪きりに対する嫌の程度を、がまんできるぐらいにする、のが肝心です。
 口で言い聞かせてもどうにもなりませんので、相当に手間がかかるのは覚悟しておいてください。
 いつもの爪きりと同じように道具を用意したり、注目したりします。
 そこでやめます。イヌの警戒心が高まる前にやめます。道具をしまって、「落ち着いていたこと」を誉めます(だから、落ち着かなくなるほど警戒させない程度の容易にとどめておきます)。少量のオヤツを与えるも可。
 次には、取り出した爪きりを床においたままで同じことを。
 次には、手に持ったままで。
 爪切りは床において、爪きりを持たない手で足先に触って。
 爪きりで足先に触って・・・
 とやっていきます。いずれも一度で判ってくれはしませんから、何回も、もしかしたら何十回も行う必要があります。かといって毎日何回もやるとストレスになりますから、毎地一回程度を目安に。
 途中、一回でも無理やり切ってはいけません。
 無理に難しい我慢を要求せず、サボらずに続けていけば、2 3ケ月のうちには、爪きりで足先に触っても我慢していられるようになるでしょう。
 そうしたら、一本だけきります。多いに誉めます。
 決して深爪して痛い思いをさせてはいけません。
 次には2本切れるようになります。

 この間、平行して、運動量を増やしましょう。イヌがいつも疲れているぐらいが正常です。大きさや体格、健康状態によりますが、帰ってきて水を飲んだらうとうとし始めるぐらいの運動を最低日に一回以上。

 こうして運動し手入れ場、切る必要のある爪は、地面につかないものだけになります。後ろ足に狼爪と呼ばれる5本め、6本めがないのなら、切らなくてはいけないのは前足の親指のものだけです。
 通常、着なくてはいけないのは年に2 3回ぐらいですが、足先に触るトレーニングは、一度兵器になったと思ってもしつこく続けるほうが無難です。実は爪だけの話ではなく、嫌なところでも飼い主が触れる、観察できる、というのは、健康管理全般において大切です。一番いやなところでも触らせるように訓練しておけばイザというときに役に立ちます。

>ペルさん
 イヌが苦手なイヌがいるのに2匹目を迎えてしまったのは、飼い主のエゴですね。キャバリアにしてみれば裏切られたと思って当然ですし、ストレスで腹を壊すのも不思議ではありません。
 他方、40日というと、親イヌからきちんとイヌ同士の付き合い方を教わっていないぐらいですから、こちらもイヌの常識を知らない、ということになります。友好的なわけではなく、無遠慮なんです。
 可能なら、ラブを一度母イヌのところに戻すことです。そしてどうしても飼いたいのなら、10週齢ぐらいでもう一度迎えることです。ただ、おそらくは難しいでしょうね・・・母イヌのいないショップに戻すのは意味がありませんから。
 さもなければ、ラブを返品する(返金はアキラメて)、どなたか別の飼い主を探す、継ぎのイヌはキャバリアが死ぬまで待つ、あるいはペルさんがイヌのことを勉強なさって、キャバリアにイヌとの付き合い方を教えてから新しい子犬を迎える、です。
 失礼ながらイヌのことが判っていない飼い主、イヌとの付き合いを知らない小型の年配の雌、イヌとの付き合いを知らない大型の若い雌(ことにレトリーバーあたりは動作ががさつで、そこがヒトからは愛らしいわけですが、同犬種や同道以上にがさつでない多くのイヌから見るとイライラさせられるものですし)、平和を保つのに相当に苦労しそうな組み合わせなのです。
 しかし、どうしても2匹を、というのなら、コツはキャバリアを徹底的にヒイキすることです。ベタベタに甘やかします。
 そこで少し落ち着いてもらいます。そうしたら、慣らす練習を始めます。
 仔犬がケージやサークル内にいて、離れている、キャバリアが落ち着いていられる、という状況を作ります。誉めます。
 リサさんへのアドバイスと同様に、状況を細かく段階に刻んで、誉めてやれる限度内で少しずつ難しい課題になるようにしていくのです。
 少なくとも当面は、キャバリアがラブを避けられる自由も必要です。
 段階を踏んで短時間一緒にするようになってからも、ラブの無遠慮があったら、キャパリアが嫌がる前にヒトがラブを制止することが必要で、つまり、常に介入できるように集中して見守らなくてはいけません。もしキャバリアが恐怖からラブを噛もうとも、制止はいいが叱ってはいけない、言い換えると、叱らずにすむ状況を維持しつづけなくてはいけません。2匹を放置してトイレにもいけないってなことになります。
 そうやって、「このヘンな奴がいると自分が飼い主かせら可愛がってもらえる」「このヘンな奴が近くにいるほど飼い主に可愛がってもらえて楽しい」と感じてもらえるようにしていくわけです。
 他方、ラブの面倒も見なくてはなりません。40日というとまだまだ赤ん坊で、仔犬にもなっていないぐらいですから。普通の家庭犬としての躾けの他に、イヌとの付き合い方を母イヌに代わって(完璧にやるのは不可能ですができる限り)教えなくてはなりませんし、「イヌとの付き合い方を知らないイヌとの付き合い方」も教えなくてはなりません。
 ペルさんがどのような家族構成なのかわかりませんが、一人でやるのはほとんど不可能に近いでしょう。キャバリアとラブと同時に抱いて寝てやる必要が生じますが、体がひとつでは・・・
 ご家族全体で、全員が共通理解をもった上で、少なくとも数ケ月は、家事とか仕事とか遊びとかを相当にセーブして、非常な意識と労力とを集中して注ぎ込む覚悟が要るでしょう。
 実際の労力や時間は飼い主が割くしかありませんが、軋轢についての目の付け所とか、上手な介入のしかたをゼロから学んでいくのは今回のケースには多分間に合いませんから、そうした勘所を見てもらう、教えてもらうためには、専門家を雇うことをお勧めします。

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