獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200508-147

>すいさん、学生さん
投稿日 2005年8月16日(火)10時53分 投稿者 プロキオン

定番質問の回答集には、「私が獣医師になったのは」のレスが複数の先
生方から寄せられています。
そちらの方は目をとおして頂けておりますでしょうか?

昨今は、獣医科大学の卒業者の約半数が小動物の診療医を志しているよ
うですが、定着率は、そこにまで至っておりません。
せっかくの高い競争率をくぐり抜け大学へ入学し、6年間勉強して、国
家試験に合格して、世の中では「小動物診療医」以外の需要がいっぱい
あるのにかかわらず、せっかく得た資格を活かしきれておりません。

動物が好きということと、獣医師になる、そして、臨床医になるという
ことは、同一ではありません。むしろ別なことと言えます。
動物は生き物ですから、必ず死にます。生命の生き死にをどうにかでき
ると考えるのは、思い上がりです。
生きようとする命のお手伝いをしているだけのことです。この点におい
ては、獣医師もAHTも、飼い主も等しい存在です。

臨床医は、必然的に「死」の場面に立ち会う事になりがちですので、自
らの力不足を痛感することになります。先の投稿のような事も含めて、
嫌な事、辛い事も向こう側から、かってにやって来ます。そして、残念
ながら、それは避ける事ができません。

ただ、単純に動物が好きというだけであれば、私は獣医師以外が良いの
ではないかと思います。もっと、自由な動物との接っし方があるはずで
す。
なん職業についても言えますが、「嫌な事」「辛い事」も全てひっくる
めたうえで、やはりその道が好きだと言えることが大切なのだと考えま
す。
高校生や学生であれば、実体験を伴わないので、この辺を認識しろとい
われても、やはり頭の中だけのことになってしまい、むずかしいことと
思われます。
ですが、大学へ入学したのに「解剖実習」をやりたくないと言い出され
てしまうと、いったい何をしに来たのかと思ってしまいます。

「動物が好き」ではなく、「動物のために自分は何ができるのか」とい
う考え方に、階段をひとつあがっていただけたらと思います。

# 定番質問の回答集、動物よくある相談には、「意見交換」掲示板か
  らリンクがあります。
  「解剖しないで獣医師になれますか」のレスもあります。


http://www.vets.ne.jp/faq/pc/anihos001.html

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