獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200603-38

re犬を動物園に連れて行くことについて
投稿日 2006年3月3日(金)09時50分 投稿者 はたの

獣医師ではありませんがご参考まで。

 「動物園」と「ふれあい牧場」は分けて考えましょう。
 前者ではイヌは歓迎されません。連れて行っても、入り口で預けることになる(その施設があるとも限らない)ことがほとんどでしょう。じゅらさんが、「施設の動物からご愛犬への」感染を心配する以上に、動物園は「来園者および連れて来た動物、来園者の衣服等にくっついている病原体から、施設の動物への感染」を心配するからです。
 「ふれあい牧場」の類でも、そうした感染は両方向であり得ますが、飼育している動物の種類数が限られ、病気や治療に関してもよくわかっている種類がほとんどであることや、経営方針として「イヌ連れ来園を受ける入れる」としているのならばそれ故に、了ととされている、と考えることができます。

 「ふれあい牧場」の類であっても、じゅらさんがご心配の方向の感染が「絶対にない」とはいえません。しかし、ウシからイヌ、ヒツジからイヌ、といった感染は、イヌからイヌへの感染よりも起こりにくいものです。病原体の立場になれば、全く別の環境に引っ越すことになるのですから。
 つまり、不特定多数のいろんなイヌと遊ばせるのが最もリスクが高く、「ふれあい牧場」の類は、不特定多数のヒトと遊ばせるのと同程度のリスクと考えられます。

 それらをご承知の上で、今度は、ご愛犬が「ふれあい牧場」を楽しむかどうか、を考えられてはいかがでしょうか?
 基本的には、動物は、他の動物に会うことそのものを人間のように楽しんだりはしません。動物にとって他の動物は、基本的には「獲物か敵か無視していい存在か」でしかないのです。むろん、牧羊犬などの血が入っているのならまた別ですが・・・
 大型草食獣に会うこともそれはある種の刺激にはなりますが、小型犬にとっては、それよりも、野ネズミやモグラの穴に鼻を突っ込んで掘り返すほうがよりおもしろいでしょう。

 リスクと、イヌの楽しみ、ヒトの楽しみを勘案されてご判断なさればよいように思います。

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