獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200604-139

補足:セキセイインコそのう炎
投稿日 2006年4月17日(月)02時15分 投稿者 みなみ

先ほどレス致しました、みなみです。あまりに長々と書いてしまったので入れ違いになってしまったらすみません。ちなみに私は獣医師ではありません。

なめこさんの投稿はここへの投稿が初めてだと思っていましたが、鳥類掲示板の方に1週間ほど前に投稿されているようですね。そのときの投稿は餌を食べないということでしたが、その後投稿がなかったという事は食べていたということでしょうか?
もし、食欲不振が改善されないまま今に至るのでしたら早急に病院にかかられることをお勧めします。

状況がよく分からないので、気になる項目を以下にあげてみます。
・吐き出す前は餌は元気に食べるようになっていましたか?
・1週間ほど前に27gだったと書いてありましたが、その後徐々に体重は増えていましたか?

・吐き始めたのはいつ頃からですか?
・あげると毎回吐いていますか?吐く頻度はどれくらいですか?
・そのうは食後でなくても熱を持っている感じですか?
・一日にどれくらいの量をどれくらいの頻度(時間)であげていますか?
・餌は毎回作り直していますか?前にあげた残りをあげていませんか?
・便はころっとしていますか?形はきれいだけど水っぽいですか?形が崩れてペースト状(下痢便)になっていますか?
・肛門の周りは汚れていますか?ただれていたりしますか?
・羽毛はどれくらい生えそろっていますか?(地肌がかなり見える、筆毛(ツノみたいな毛)がいっぱいだがほぐれ始めている、お腹なども羽毛で覆われているetc.)
・飼育箱の温度はどれくらいですか?
・満腹になった後に寝る以外では歩き回ったり遊んだりしていますか?まだ寝ることが多いですか?
・毛を逆立てて膨らんでいますか?
・床敷きを敷いていますか?敷いている場合は何を敷いていますか?

質問だけ見やすいように上にまとめてみました。これくらい分かればアドバイスもしやすいかもしれません。ただ、掲示板で返答を待っている間に容態が変わることもありますので、ヒナへのストレスもあるとは思いますが連れて行ってあげたほうがよいような気もします。
上の項目について個人的な意見ではありますが、少し解説を加えてみたいと思います。

【体重の変動】
・吐き出す前は餌は元気に食べるようになっていましたか?
・1週間ほど前に27gだったと書いてありましたが、その後徐々に体重は増えていましたか?
→体重増えてますでしょうか?投稿がなかったので、以前にもこのように投稿されていたのを見つけましてちょっと気になりました。大体セキセイの体重は骨格にもよりますが30〜45g(成鳥)くらいのようです。ある程度筆毛が生えて鳥っぽい風貌になってきたころですと30gくらいは超えていいと思います。個人的な飼育経験より、ヒナは生まれたとき(孵化直後)は成鳥よりも軽いのですが、成長に伴ってぐんぐん体重が増え、親より重くなってるな〜くらいで一人餌に切り替える時期になります。その後、最初はへたくそなのでたくさん食べれず体重が少し落ちるのですが、その後食べれるようになると少し戻る(もしくは安定)するようです。なので、増えていない、もしくは減っているとなるとまずいです。

【嘔吐について】
・吐き始めたのはいつ頃からですか?
・あげると毎回吐いていますか?吐く頻度はどれくらいですか?
・そのうは食後でなくても熱を持っている感じですか?
→吐くのが長い時間続いていると栄養が取れなくて急速にやせていってしまいます。そのうがいっぱいになるまであげるのではなくあげる量を減らしてみて、吐くかどうか見てみてはいかがでしょうか?ちなみに1つ前の投稿でも書きましたが、「吐く=そのう炎」とは限らないのです。これは日本臨床獣医学フォーラムでも言われていましたし、最近は吐くからそのう炎に直結させるという考え方は減ってきているようです(もちろん、本当にそのう炎になれば吐きます)。つまり、そのうが炎症を起こしているのではなくて、体の中のどこかで起こった異常(炎症など)によって「吐く」という行為が起こった可能性があるということです。例えば、風邪で熱がある時とかは胃炎でもないのに気持ち悪くなって吐いたり食欲不振になったりしますよね?

【挿し餌について】
・一日にどれくらいの量をどれくらいの頻度(時間)であげていますか?
・餌は毎回作り直していますか?前にあげた残りをあげていませんか?
→鳥類板の方で餌の温度を熱いくらいにあげてみては?というアドバイスを受けていたのでそのようにされたかと思いますが、餌は毎回作り直していますでしょうか?もし使いまわしているとなると、牡蠣の粉等を入れられていたようなので腐敗しやすくなっているかもしれません。それでなくても餌は毎回作り直すのが良いです。目に見えなくてもカビが繁殖していたりするかもしれません。餌の上げる回数はショップにいたときの回数と合わせてあげるといいと思います。慣れている回数(餌から餌までの時間)の方が体調を合わせやすいと思うので。

【糞の様子について】
・便はころっとしていますか?形はきれいだけど水っぽいですか?形が崩れてペースト状(下痢便)になっていますか?
・肛門の周りは汚れていますか?ただれていたりしますか?
→糞の状態はいかがでしょうか?セキセイの場合は成鳥ではコロッとしたのが正常な糞ですが、挿し餌段階だと水分が多いのでやや水っぽくなるかもしれません。もし下痢をしているのであれば、においもすっぱいようなにおい(すえた臭い)がするかもしれません。下痢っぽい便が例えば1回出たとしても、他の便がまあ普通ならしたときの体調によるかもしれませんが、下痢っぽい便が多くなってくるとまずいです。下痢をしているかどうかを見るのに肛門の周りの皮膚(肛門)が赤くただれた感じになっていたり、下痢便で汚れているかをみてみるのもいいと思います。

【飼育温度について】
・羽毛はどれくらい生えそろっていますか?(地肌がかなり見える、筆毛(ツノみたいな毛)がいっぱいだがほぐれ始めている、お腹なども羽毛で覆われているetc.)
・飼育箱の温度はどれくらいですか?
→手乗りヒナの場合、羽毛が完全に生えそろわない段階で巣箱から出されますので、温度管理がしにくい状態になっています。つまり、自分の周りの温度の変化に左右されやすいということです。しかも1羽飼育となるとなおさら体温を保ちにくいですよね。目安ですが、私の飼育していたときは羽がそろいかけで30度前後、羽毛がかなりそろって鳥っぽくなったときで25℃を切らないくらいでした(オカメインコの場合ですが)。ただ、この温度にしておけば間違いないということではなくて、その子がどれくらいの温度を欲しがっているのかが特にヒナの場合は大切だと思っています。前の投稿にも書いたように、飼育箱に温度傾斜をつけてみて、一番暖かいところに常にいるようであれば少し寒いのですし、一番涼しいところに常にいたり、翼を浮かせて脇が見えるようにしながらハアハアしたりしていれば暑いということです。様子をみて調節してあげるといいと思いますよ。

【その他】
・満腹になった後に寝る以外では歩き回ったり遊んだりしていますか?まだ寝ることが多いですか?
・毛を逆立てて膨らんでいますか?
・床敷きを敷いていますか?敷いている場合は何を敷いていますか?
→巣箱から出してすぐ、もしくはショップから連れて来てすぐは慣れていないので、あんまり鳴かなかったり動かなかったりするかもしれませんが、1週間は経過しているようなのでそろそろ床敷きで遊びだしたり、餌を欲しがってピーピー鳴いたりするころではないかと思います。もしそういう兆候が無いのでしたら体調が悪いのかもしれません。また、毛を逆立てて膨らんでいるというのは、もちろん寒い場合もそうなりますが、体調が悪い時も膨羽(ぼうう)といって毛を逆立てます。見た感じでは膨らんでいるように見えます。いつも寝ている、羽を逆立てている(膨らんでいる)、食欲が無いなどがあれば体調が悪いかもしれないので病院に行くことをお勧めします。
床材ですが、藁のものを使用しているとカビが生えやすく、それによって肺炎等を引き起こすことがあるようなので、水槽のようなものや、ティッシュの箱などを使用してみるといいかもしれません。


長くなってしまいましたが、参考になればいいなと思います。
セキセイちゃんが元気になりますように。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。