獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200606-379

>リカさんへ
投稿日 2006年6月30日(金)11時07分 投稿者 プロキオン

>呼吸停止と心停止にどれほどの時差があるのでしょう?

某テレビで放映していた熱血獣医師という場合では、心臓停止と呼吸停止に2時間も
時差があったそうです。
むろん、これは、テレビ局の演出であって、呼吸は停止してしまったが、その後も必
死で2時間も蘇生の努力をしたということを演出したかったわけです。
( 実際には、やはり分単位での時差にしかならないはずですが。 )

>愛犬ふう子の死亡時間にこだわるのはふう子の命日を確定してやりたいのです。
 月命日、四十九日と過ごしましたが今日なのか明日なのか、、

心停止と呼吸停止の時差と同じようなことになるのではないでしょうか?
死亡時刻にこだわるのであれば、午前零時と仮定して、その前後の6時間を「服喪時間」
ということにすればよいと思います。


>ふう子の体温は術後低下したいましたが病院に預ける9時には38.0に回復していま
 した。

であれば、軽症だったということになるのかもしれませんね。私が経験している範囲で
あれば、何日か低体温が続くのが普通です。

>その日は日曜日。夕方5時までの受付でその後、翌日の朝まで無人です。
 朝、職員が出勤し発見されました。

午後5時以降無人が続くとは、ちょっと考えにくいです。少なくとも、瀕死状態の患者
がいれば、その時間で以後は無人ということでもないように思います。
私が研修を受けた病院では土曜日は5時までの診療でしたが、食事時間以外は12時ま
でが当直の時間でしたよ。
テナントでホームセンターのような店舗に入居していて、警備システムをとっている所
であれば、おこりえる話なのですが…。もし、そのような病院であったのであれば、こ
れは最初から無理な注文ということになります。

一般的に考えれば、当直が帰宅した後に死亡したということになると思われます。遺族
感情を考慮すれば、できるだけ早く連絡をとって、帰宅させてあげるのが、病院として
も普通のことです。
その病院の当直の帰宅時間が分からなければ、どうしようもないですが、私が勤務して
いた病院であったと仮定したのなら、日付が変わってからというふうなことになります。

>動物の場合でも牛と鶏では死後硬直の開始時間もずいぶん違うようです。

これは元々の体温に随分と差がありますので。

>解ける時間を知りたいのです。

およそ、半日が目安であって、昨日も言ったように個体差、環境差の範囲に入ってしま
うと考えられます。
もとより、死亡時刻を推定するための法医学的な処置が実施されていませんので、正確
な時間など特定しようがないことなのです。
6時間とか、8時間とか、あるいは12時間と、自らの経験と患者の生前の状況とから、
ある範囲での話しとしてしか推測しようがないことなのです。これだけのお話で全然関
知していなかった者に死亡時刻を尋ねることが無理なのです。答えることができる者な
どいようはずがないのです。

>死亡推定時刻を操作することは今回のふう子に行われていたとは思いません。

これは、推理小説やサスペンスドラマでのアリバイ工作の方法という意味でお話しまし
た。私もその病院が死亡時刻を操作したなどとは考えておりません。
「朝、病院へ来て見たらすでに死亡していた」であれば、アリバイ工作をしたことにも
なりませんし、工作する意味すらありませんので。

私としては、逆にリカさんにお尋ねしたいのですが、そこまで死亡日時にこだわるので
あれば、その時間を縁もゆかりもない第三者にゆだねてしまってよいのでしょうか?

本当の時刻というのは、すでに神様にしか分からないこととなってしまっています。
行きづりの人に決めてもらうので良いのでしょうか?
日付が変わる前か後かであれば、ご自身の決断で決められた方がよろしいでしょう。
第三者であれば、誰しも決めかねるのではないかと思うのです。


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