バズさんへ。
仔犬という前提で書きますが・・・仔犬が人の腕を噛んで傷だらけにしたり椅子やいろんなものを噛むのはとても普通のことですよ。それは噛みぐせではありません。いろんなことを勉強するために噛むんです。ニンゲンの子どもが「あいうえお」を覚えていくのといっしょ。ニンゲンは文字や言葉を覚えて人に気持ちを伝えますが、仔犬は文字や言葉を使わない代わりに噛んで人に気持ちを伝えます。楽しいな、うれしいな、好きだよ、と歯を使って言っているんです。
バズさんの腕を傷だらけにするほど噛むのはバズさんのことが好きだからです。飛びついてきて噛むのもウゥゥとうなるのも、その意味は「楽しいな、うれしいな、好きだよ」なんです。
仔犬と暮らすということは傷だらけになって当たり前ということです。でもそれも長くて生後3〜4ヶ月目くらいまで。それまでの間、たくさん人を噛んでじゃれて遊んだ犬はオトナになってから人を噛むことはしない犬になります。今が大切なんです。自分の歯がニンゲンを痛がらせることやいやな気持ちにさせることを知るには今たくさん人を噛むことが大切なんです。
じゃれて噛むのは大目に見ていっしょに遊んであげてください。ガブッと噛まれてホントに痛かったら、自然に「痛いっ」と言ってください。それを何度も繰り返しているうちに、犬は「あ、ごめん、噛んじゃいけないんだね」と自分から思うようになります。
叩いても犬はなにも覚えません。あなたのことが嫌いになるだけです。犬を叩くのはやめてくださいね。