獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200612-28

センプル型・フェンザリダ型狂犬病ワクチンについて
投稿日 2006年12月6日(水)23時36分 投稿者 いぬまま

公立大学の記述を見て不安になり、お尋ねいたします。どうか、よろしくお願いいたします。
 狂犬病予防について、犬を飼育している知人の話なのですが、「ヒトは副反応の少ない細胞培養由来ワクチンが流通しているが、動物用はまだ神経(脳)細胞由来ワクチンが多いので、脳炎などの副反応が怖いから予防接種をしたくない。」というのを聞き、本当だろうかと調べてみました。
 すると実際、某公立大学の疫学関連研究室のHPの末文に「日本ではヒト用ワクチンにこのような従来型のワクチンは出回っていません.しかし,動物用ワクチンは現在でも神経組織由来の従来型のものがかなり用いられています.」と記載されています(http://micro.fhw.oka-pu.ac.jp/microbiology/virus/rabies.html)。また、この記載と類似した一般の飼育者の意見も目にしました。
 しかし、動物医薬品検査所の動薬データベースで検索したところ、5社の国産狂犬病ワクチンしか見つからず、それは全てHmLu由来細胞から製造されており、同所の公報物(http://www.nval.go.jp/dyknews/PDF/no264.pdf)では、「狂犬病組織培養不活化ワクチンは国内の製造5社によって製造され、年間約500万頭分が供給されている。」とあります。厚生労働省の厚生労働省公表の犬の登録頭数と狂犬病予防注射頭数では、平成17年度、全国登録数6,576,487、予防注射頭数4,862,679、になっています。(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/01.html

 数の上から考えても、私は、「現在の日本では、神経組織(脳)細胞由来(センプル型・フェンザリダ型)狂犬病ワクチンを使用するような獣医さんはいない。」と考えていたのですが、それは間違っているでしょうか。
 それとも、私の検索漏れで、いまだ製造されていたり、古い在庫(有効期限が切れていると思うのですが)や輸入などで、神経組織(脳)細胞由来狂犬病ワクチンが出回る可能性はあるのでしょうか。
煩雑な文章で申し訳ありません。どうかお教え下さい。

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