完全な腸閉塞を起こせばみるみる症状は表れてきます。詰まった消化物がどんどん腐敗してガスが発生しますので、おなかが異様にふくれてきます。そうなったら一刻も早く開腹手術をしないと命にかかわります。
完全な腸閉塞ではなく通過障害の場合は症状はじわじわ表れます。原因となるものを飲み込んだあと早くて2〜3時間後から「うっく、うっく、、」と吐く前の仕草のようなエヅく動作をしたり、目がとろーんとしてきたり。通過障害を起こしている場所や通過障害の加減によってはもっと遅くになってから症状が出ます。大きなもの硬いものを飲み込んでしまったら、その後のうんちとその次のうんちがちゃんと出るまでは安心できないということですね。
食べたものをきちんと消化吸収してから出すという点ではヒトの排泄生理は24時間目安といってもいいと思います。ヒトより腸が短いイヌはそれよりも短時間です。が、ヒトでもイヌでも腸の機能が低下するともっと短時間で食べたものを出してしまいます。ひどい下痢を起こしているときなどは1〜2時間でトイレということもありますし。
通常の排便は習慣リズムに作用されることが多いのはヒトもイヌもいっしょです。朝、出勤前にとか、夕方の散歩のときにとか、だいたい決まっているものですね。犬は排便時間を自分で調節できるというより、いつも散歩のときにするからそれまではしないんだよと解釈したほうがいいかもしれません。生理的にはイヌは食後数時間から半日でそれを便としていつ出してもいい状態になっているといえます。

皮や耳やヒズメなどカチカチに乾燥させてあるものはおなかに入って水分を吸うとものすごくふくらみます。牛皮ガムの切れ端を水に浸して観察してみるとそのふくらみ方にギョッとします。ということは、うまく飲み込んだとしてもそのあとおなかのなかでいったいどんなことになっているか・・・。あらかたは胃酸で溶かされるので無事に腸に送られますが、カチカチ乾燥おやつを固まりのまま与えるのは心配です。