獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200803-40

Re:乳癌検査は死期を早めるか
投稿日 2008年3月12日(水)19時13分 投稿者 ケイ

諸先生方と被るかもしれませんが、
乳腺腫瘍は避妊手術をしていない猫でなることが多く
基本的に猫の乳腺腫瘍は残念ながら悪性がほとんどです。
手術をするかどうかを決めるために組織検査のためのわざわざ傷をつけて
バイオプシーをするという方法は普通猫の場合取りません。
検査結果が出るのを待つより1日が惜しいという考え方があります。
切除方法やマージンについてはプロキオン先生が記述されているとおりだと思います。
いつから腫瘍が触知できたか、腫瘍の大きさやび漫性度、リンパ節の大きさやレントゲンでの転移像の有無で切除するか判断しますが現在、異常がなければ手術されたほうが良いです。
腫瘍の大きさと転移率は比例します。腫瘍の悪性度(グレード)にもよりますがこれは摘出後の検査で予後が総合的に判断されます。
ただし、いくら小さくても組織検査で悪性度が高ければ転移している可能性は否定できません。
組織検査のためのバイオプシーと腫瘍全摘手術の行為を比べた場合は寿命には変わりはないと考えています。何もしないことと手術をすることを比べた場合の寿命は転移をしていた場合は短くなるかもしれませんが、今の記載状態から判断すると大いに転移していないまだ早期の可能性も高いため、私も何もしないより手術をお勧めします。
なお、猫の乳腺腫瘍に対する内科的抗癌治療効果は期待できません。
ヨウヨウさん記述とリンク先は判断材料のひとつとなると思います。
セカンドオピニオンをとり、他の先生の意見も猫をみてもらい聞いてみてもいいと思います。

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