抗生物質にかぎらず、どのような医薬品でも大抵の場合は、肝臓の分解作用をうけて腎臓から排泄されるということになると考えられています。
つまり、腎臓や膀胱をはじめとする尿路系においては、薬理効果がストレートには現れにくいように思います。そのためか私の所持している成書にも膀胱炎の治療に３ヶ月程度にわたる抗生物質の服用指示の記載もあります。
見た目では血尿ではなくなっていても、細菌が残存しており慢性化しやすいことと、耐性菌の出現を抑える目的があるためと理解しています。
投稿文中に記載されている医薬品は、第一選択薬というよりは、この耐性菌が出現しないようにという意図があって選択ではないのでしょうか？　（薬剤感受性試験の結果ありますし。）
飼い主さんにとっては、長く感じられる服用期間であっても　必要性があればそれはいたしかたのないことと言えます。私の経験の中からでも治療中途で服用をやめられてしまって慢性化してしまったというケースは少なからずありまして、「外観上」と「実態」との落差にとまどうことはしばしばあります。膀胱炎でもそういうことがありますので、腎盂腎炎ともなれば、なお一層の治療は必要なように思います。

ただ、チョコさんのところの症例において、本当のところ、どの抗生物質が適切であって、どのくらいの服用期間が必要なのかということは、私にはわかりかねます。
診察なさっている主治医でないと、妥当な判断にはつながらないように思います。直接、主治医の先生にお尋ねした方がよいように思います。

＃　文中に子宮の手術をなさったとありますが、ということは雌ですよね。雌においても尿石が尿道に詰ってしまうほど重症ということなのですね。