獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200908-57

Re:ワクチン
投稿日 2009年8月26日(水)10時51分 投稿者 プロキオン

私はムクムク先生よりは診療経験が浅いのですが、もっと厳しい意見を言わせていただきます。
そもそもが質問がなぜここでなされているのかが理解できかねます。

ここは、オープンスペースであって、多くの飼い主さんの目に触れる場所です。そういう場所でワクチンを接種してアレルギーがおきたら、どうしていますかというような質問をなされる感覚を受け入れがたいです。
病院の待合室で他の獣医師に処置の手順とか薬の薬用量を堂々と尋ねている獣医師に飼い主さんが安心して患者を委ねる事ができるとお考えなのでしょうか?
それに質問内容の回答というのも、さほど難しくないと私には思えます。病院のバックヤードで院長先生にでも先輩獣医師にでも尋ねれば、すぐに返ってくるレベルのものではないでしょうか。少なくとも、アレルギーが出現した際の処置を他所で尋ねるような者がワクチンを接種してしまってはいけないように思います。
早いものでは30分程度の時間で出現してきます。人間の病院でも昨今はワクチン接種後にそのくらいの時間は待合室にいてくださいとしています。私のところでも初診の患者さんへのワクチン接種であれば、そのくらいの時間は居てもらうようにしています。
質問内容については、ワクチン接種をしてもよいと院長先生からの許可が出るからには、すでに承知していないといけない事柄だと私は考えています。
( 私が研修を受けた病院は、かなり忙しい方の病院でしたが、原則として1年以上の勤務を経ていないとワクチンを接種してよいという許可はもらえないことになっていました。 )

ワクチンは、動物の身を守るために接種しています。これがワクチンの目的です。であれば、アレルギーが発生することが明白な動物に接種するということは考えなくてはなりません。
まず、本当にワクチンが原因であるかということですね。
そして、他のメーカーのワクチンでも同様であるかという事です。これは、ムクムク先生がお話してくださっている内容を重なります。
ワクチンに由来していることが明らかであって、製品による差も認められずということであれば、これは接種する必然性がありません。ワクチンが狂犬病ワクチンであれば、定められた「猶予証明書」を書くだけです。一般的なワクチンであれば、飼い主さんにそのことを説明するだけです。
説明しても、なおかつ、どうしてもワクチンを接種してくれという要望があったのであれば、これは個人の獣医師の問題ではなく、病院としてのやり取りが必要となります。つまり、院長先生対応になるということです。

2つ目の薬の種類や薬用量に質問についても ムクムク先生のレスと重なります。
ただ、それ以前に書籍やさまざまな薬用量マニュアルに目を通されたことは無いのでしょうか? とても大切なことなので今まで目に触れてこなかったということの方が不思議に思えます。失礼な物の言い方になってしまいますが、これらを目にされてこなかったのであれば不勉強の誹りは免れないところです。現在、病院に勤務されてワクチンを接種しているということであれば、ネットで尋ねなくてもいくらでも答えはあるはずなのに なにゆえネットで質問されてしまっているのか…。
おそらく、その辺になにか事情がおありなのでしょうが、それはお聞きしてもこちらではどうしようもありませんし、犬や猫の飼い主さんに言わせれば、「別の獣医さんに替わってくれ。」と言うだけのことにしかなりません。


一通りのことは承知しているが、他の病院のことも知りたくてという意図がおありでしたら、このようなオープンスペースで質問なさっても返答はないと思います。少なくとも、私はオープンスペースで質問されているいう事そのものに驚いています。
獣医師会の集まりの際にでも 気の置けない仲間うちでお話していただくか、獣医師間のMLを通じてでも質問していたべきかと存じます。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

サポーター:日本ベェツ・グループ 三鷹獣医科グループ&新座獣医科グループ 小宮山典寛様のリンクバナー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。