獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200912-21

Re:食事療法へ移行したい
投稿日 2009年12月13日(日)11時59分 投稿者 けりーずはうす

獣医師です。
今後の円滑な主治医とのコミュニケーションのために、まずは主治医と話し合われることです。
>以前から薬を与え続けるのはあまり好きではない我が家なのでそうしたいと思うのですが、
ここについてですが、これはケースバイケースで慎重にしなければならないことだと思うのです。

たとえば心臓病などの場合は症状が現れた時点で亡くなるまで投薬を続けなければならない病気です。
そうでなければ、動物は咳や呼吸困難で夜も眠れずに苦しむことになるからです。
中にはかえって苦しみを引き伸ばしているのではないかと勘違いなさる場合もあるのですが
私たち動物医療の基本はQOLの向上(生命の質の向上)なのです。
その動物に生きる余力のあるうちは、咳も少なく呼吸も苦しくない、を目指しておりま
す。
投薬しながら、咳もほとんど出ない状態で3年以上元気な犬は決して珍しくありません。
こういう場合は積極的に投薬すべき状態であると認識しております。

これが一転肝臓病や腎臓病などになると少し話は違ってきます。
これらの病気はあまり症状を表しません。
食欲低下などの症状をあらわした時点では残念ながらすでに病期はすすんでいて
「救命」するには至らないことが多いのです。
健康診断などでたまたま初期の肝臓、腎臓疾患がみつかった場合は投薬あるいは療法食などの治療を強くお勧めいたします。
しかし、病期が進んでいたり、すでに元気や食欲および体重減少などが表れている場合は飼い主さんとの話し合いにより
治療を進めていくこととなります。

クリフォードさんの犬さんの場合もどういった状態であるのかが治療の鍵となると思います。
コレステロール値?ということではなく、血液検査結果を印刷していただき、どの値がどのくらい高いのか(悪いのか)を把握することですね。
その上で、飼い主さんも少しその病気についてお調べになってみてもいいかもしれません。
そして、主治医の先生に質問なさる場合は
1、病名(この場合、腫瘍などもっと検査をすすめるべき状態ではないのか確認しておかれるといいでしょう)
2、治療は投薬のみでよいのか
3、いつまで投薬を続けるべきなのか(治る見込みがあるのかどうかなども含めて)
4、代替治療(療法食、サプリメントを含めて)はないのか

これらを中心にお聞きになるといいでしょう。
その上で飼い主さんの投薬治療に関するお気持ちをお話になればよいのだとおもいます。

治療を獣医師任せにしない、これは大切なことですがまずは飼い主さんが動物の病気の状態を把握し理解することから始める方が先のような気がします。

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