獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-199908-38

SHIGEさん>
投稿日 1999年8月17日(火)11時01分 寝子

初めまして。SHIGEさん、少し気になったので書き込みをさせていただきます。

私は猫の繁殖をしています。
でもそれが生業ではありません。犬の事はわかりませんが猫の繁殖をして、それで自分たちが生活をしていくということは不可能だと思っています。
もちろん最初から食べるためにビジネスとして考えてそれなりの方法をとれば採算を合わせるやりかたもあるでしょうが、それをしようとすると猫を生き物として扱うことができなくなるのではないかなぁ、と思っています。
猫の繁殖は趣味ではありますが、プロとしての意識を持って10年やっています。
それについてここで長々と書く必要はないのでそういう意識を持ってやっているということだけわかっていただければと思います。
自分で繁殖をしていて思うことは、生き物相手には「・・・してたら」とか「・・・してれば」という言葉が通用しないということです。
それから「完全」「完璧」「絶対に」という言葉も存在しません。
自分なりに蓄えた知識と、周りの獣医さんのご協力で、今取れる最善と思われる環境と方法で猫を繁殖したとしてもやはり「事故」や「病気」は起こり得ます。
それは相手が「生き物」だからです。
今まで幸いにして我が家から巣立っていった子猫たちのオーナーさんと大きなトラブルは発生していません。しかし、我が家で健康で飛び回っていた子猫が、新しい家についたとたんくしゃみをはじめたとか、涙目になった・・・ということは多々あります。出す直前に獣医さんですべての健康診断をすませて、健康証明書を発行してもらいますが、そこにも獣医さんは「現在この子猫は健康状態が良好だと思われる」としか記載してくれません。これの意味がおわかりになりますか?獣医さんも次の瞬間の子猫の健康状態には責任を持てない、ということなのです。
私が考えているプロの繁殖家と、SHIGEさんが関わられたブリーダーは違う種類なのかもしれません。
しかし、SHIGEさんが開かれようとするHP上では誰がどうやってその区別をするのですか?
人間同士ですから言葉も感情も行き違いが生じることもあるでしょう。誠意を持って対応すればいつかはお互いに理解することが可能かもしれませんが、その前にそのページでここのブリーダーから来た子猫はこのような状態であった、と間違いではないけれど誤解が生じるようなことを掲載されたブリーダーはどうすればいいのでしょうか?
確かに耳を覆いたくなるようなブリーダーの話は私もたくさん知っています。
では、購入する側には何も責任がないのですか?
自分がその子犬・子猫の一生に責任を持とうと考えるのであれば、購入する前にそのブリーダーの評判を調べる、子犬や子猫を母親から離す時期や食生活、安心できる獣医さんの確保等、もちろんSHIGEさんは一生懸命考えられての上だとは思いますが、個人的な意見を言わせていただければ生後1ヶ月半で母犬と離すのは早する気がします。
我が家にもなるべく小さなうちに子猫を引き取りたい、中には自分で離乳させたい、などと無体なことをいわれる方がいらっしゃいます。なぜ生後3ヶ月を過ぎるまで母猫との生活を送らせねければいけないか、それがどれだけ必要な事かを説明すると、本当に大切にしようと考えている人は納得してくださいます。それが理解できない方にはそれまでです・・・。日本は特に小さな犬・猫でないと売れないから出す、という習慣があるみたいですが、これは売る側も、買う側も考えるべきではないでしょうか。
話がそれてしまいましたが(すいません)、HPを作成するのは個人の自由です。
東芝の事件をご存じですか?あの事件以来、恐喝の手口に「HPをひらくぞ!」というのが増えたそうです。SHIGEさんが開かれようと思われているページが、そのような舞台にならないことを願ってやみません。長々と申し訳ありませんでした。



http://www10.big.or.jp/~herbykat/

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