獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200207-59

reトイレの躾
投稿日 2002年7月17日(水)02時15分 はたの

獣医師ではありませんがご参考まで。

 1匹目の性別や2匹目の去勢時の年齢、トイレの状況、犬種(雑なら見た目)、どういう行動を指して「温和」と表現されているかなどもう少し詳しく書いていただけるとよいのですが。

 傾向としまして、雄は我慢してでも外でしたがります。未去勢の雄、遅く去勢した雄では特に。ナワバリ意識が強い雄も。
 また、自分より優位(普通に考えると1匹目のほうが優位)の個体がした上にはしたがらないものです。誰かがした上に自分の尿をかけるのはなり挑戦的な振る舞いですので。

 性格の変化には諸説ありますが、とはいえ、「まったく効果がない」から「時には効果があるかも」の間ですので、「効果がない例が普通に見られる」ことは不思議ではありません。
 個人的には、ごく早期に去勢するか、遅くても去勢から充分な日数(数ケ月とか)が経って、かつ、その間に攻撃性を減ずるようなトレーニングを行った場合、群れ内の順位を巡る闘争と、ナワバリ防衛意識については、ある程度の意味はあるんじゃなかろうか、と考えます。
 いずれにしても、「去勢で性格が激変する」のは期待薄で、トレーニングの効果が上がりやすくなる程度、つまりメインはトレーニング、と考えます。
 また、捕食性の攻撃には変化は考えにくく、自己防衛的(含お気に入りのオモチャ、寝床)な攻撃、餌防衛的な攻撃等には直接の関係は少ない(1匹目は去勢せずに2匹目のみ去勢するなどとして、その都度争いがおきないほど優劣が明確化するなどの順位の安定による間接的な効果はあるかも)と考えます。
 
 要するに、性格に及ぼす去勢の影響は男性ホルモン濃度が減るってことなのです。
 「自分自身の生存」に関わることには変化はなく、「子孫の残しやすさ(交尾の機会の得やすさ)」に関わることは変化し得る、けれど、男性ホルモンの影響下で脳ミソが固まってる場合はそう簡単には変わらん、と。
 

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