獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200207-77

reソロモン様
投稿日 2002年7月20日(土)07時52分 はたの

いえ、「密輸がいけない」のはそりゃ確かです。
 現地の自然に返すのが難しいのも確かです。以前あった法令上の難点は解消されましたが、「正確な採取地」がわからないと、自然へは返せないので。遺伝子汚染をふせぐために。
 ただ、サイテス対象種でも、合法的に捕獲されることがあります。附属書2類ならば、野生捕獲個体も国際取り引き可能です(原産国や地域−EUなど−の独自の規定で制限されていることもありますが、「サイテスのルールとしては」)。
 むろん、合法に捕獲した個体を元に飼育下繁殖してから国際取り引き、ってこともあります、これもサイテス上OKなのです。
 さらには、野生捕獲個体は商業目的の国際取り引き不可の附属書1類の種であっても、国によっては捕獲を認めています。たとえばアメリカでも、繁殖目的の捕獲は許可されたりします。
 と、あれこれ複雑ですので、「サイテス対象種だから売られているのはおかしい」ということではない、ということです。
 取り引きを完全に禁止してしまうと、その野生動物や、野生動物の産地に経済的な価値がなくなりますから、だったら農地にしてしまえ的に破壊されやすくなります。制限しつつも、制限をクリアーすれば(飼育下繁殖2世代目以降はOKとか)取り引き可能、換金可能としておけば、「金のなる木」は大切にされるだろう、というのがサイテスの狙いなわけです。・・・これをどう評価するかとは別に、サイテスというのはそうしたもの・・・ということで。

 歯石。
 考え方としてはふたつあると思います。
 1 無麻酔で。獣医師はやりたがらないことが多い(それは妥当な判断ですが)ので、ご自身でやるってことです。ソファかなんかに寝かしておいて、スタンドで照らして、口あけさせて、スケーラー(歯石とりの器具、獣医師・歯科医師のところや東急ハンズで入手可)で加圧して取る。私自身はあまり困難を感じません。ネコでもできるぐらいなので・・・。

2 麻酔するのなら、肝臓や腎臓の機能を詳しく調べてから慎重に・・・。複数の獣医師にご相談なさることをお勧めします。考え方、丁寧さ(必要なければ捨てる覚悟で拮抗剤等を注射器に予め吸っておくかどうか)、用意できる麻酔の種類などいろいろですから。理想的には麻酔について専門的な経験がある獣医師のもとで・・・となると思います。緊急性はないわけですから。

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