獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200506-128

Re:ダックスでヘルニア
投稿日 2005年6月29日(水)05時36分 投稿者 パールちゃん

リロさんへ。
ヘルニアの初期は、安静とビタミン剤の投与だけで改善が見られたり進行を止めたりすることができます。完全マヒから痛覚が少し戻ったということは初期治療がうまくいったのでしょうね。
獣医さんに針治療などの相談をしてみたのですか? まずはなんでも主治医に相談することが大切です。初期の状態を実際に診ているのはかかりつけの獣医さんなわけですから、その獣医さんが自宅でのリハビリを当面の課題としているなら、ほかの治療方法は選択肢に入っていないのではないでしょうか。この点、かかりつけの先生に確認してみてください。

針治療やレーザー治療などヘルニアを治す手立てはいろいろあります。が、今はとにかく、「安静」と「少しずつ動かす」のバランスが大切です。「少しずつ動かす」をするうえで気をつけたいのは床の材質や段差です。肉球を接地してしっかり立ち、四肢に力を入れられるよう、床は足を滑らせない材質にしてください。切り売りしているような安いカーペットを全面に敷くといいと思います。寝場所もトイレも足を滑らせないように。ふかふかのベッドもよくありません。乗った瞬間に足が沈み込むようなふとんや敷物は取り去ってください。ほんの1センチの段差でもつまずく原因になりますから、わんちゃんの動く範囲内は完全に平らにしてください。
歩かずに立っているだけでもリハビリになります。まずは歩くよりもしっかり立っていられることから始めてみてください。
足に力が入らないと食べたり飲んだりもこれまでのようにはできないと思います。横座りの姿勢や伏せの姿勢のままでゴハンということになりがちですが、ゴハンタイムはがんばって立ってみるいい練習になります。頭を下げて食べるのはバランスを取りにくいので、食器を口の高さまでカサ上げしてあげて立った姿勢でゴハンを食べることをやってみてください。
あと、ついかわいそうになってしまって、おやつをあげすぎたり、ゴハンの内容をよくしてしまったりになりますが、体重増はヘルニアにはいちばんよくないことなので、くれぐれも食べ物でのサービスは控えてください。体重が軽ければ軽いほどヘルニアへの負担は楽になります。これはとっても重要です。あまり動けないうちはそんなにエネルギーを使いませんから、これまであげていたゴハン量では多すぎます。100グラムでも200グラムでもいいですから体重を減らしてみてください。体が軽くなることでわんちゃんは動きやすくなります。
あと、リハビリをして少しよくなったとき、無理をさせないことが肝心です。「ゆっくり歩く」を守ってください。急発信・急ブレーキや急な方向転換、階段の上り下りやソファ・人間ベッドへの飛び乗りや飛び降りは避けてください。

「ダックス」とお書きですが大きいほうのダックスフンドですか? ミニチュアですか?
ヘルニアはどの部位ですか? どのような検査をしてヘルニアとわかったのですか?
ヘルニアになる前はどのような生活をしていましたか? 飼育環境や一日の運動量などを教えてください。
体格に対して体重はどうですか? ちょうどいい? 太り気味?
わんちゃんの様子は? 動きたがっている? あまり動きたがらない?
それらのことも書いてくださるとほかの方からもレスをもらいやすいと思います。

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