ただの飼い主です。

私も上の子のとき、同じような心境でした。
「他人様に迷惑をかけちゃいけない。きっちり従わせなきゃいけない」と。

　でも、今考えるとほとんどの「困った行動」は、ある程度は後で修正できるものなのです。もちろん、子犬に比べると時間がかかりますし、場合によっては飼い主が妥協して折り合いをつけることを選ぶことになったりはしますが。むしろ、飼い主が育児ノイローゼになってしまって、精神的に追い詰められることの方が害があると私は思います。ちょっと休んだって構わないと私は思いますよ。折角なので、その間、ワンちゃんを色々なものに慣らしてあげる方に力を入れるのもよいと思います。いたずらとかトイレの失敗とかは後で直せても、未知の物への恐怖心は大人になってからではなかなか直せません。子犬の内に、人込みや物音に意識的に慣らしてあげるのはとても大事なことです（私も今「もっとやっておけばよかった」とすごく後悔しています）。楽しくお出かけしながら慣らしてあげられるといいですね！

　私は、いわゆる「褒めるしつけ」を知って、すごく気が楽になりました。「人が上に立たなきゃ」と気張るのをやめられたからです。出所がビジネスだとかなんとか、一般飼い主にとってそんなことはどうでもよいことです。自分と愛犬にとって一番負担の少ないやり方を見つけることが重要だと思います。マニュアルはあくまでも参考で、自分の犬がもっともよく理解してくれるやり方を見つければいいのです。大体、何冊かしつけ本を読むと分かると思いますが、しつけ法にしろ、犬の心理にしろ、お互いにまるで矛盾したことが書いてあったりします。プロがそんな状態なのですから、あまり思いつめる必要はないと思います。大人になって自然に落ち着く行動もたくさんありますし。

　もう一つ、私のお勧めは、ちょっと＜休憩＞した後、気軽に参加できそうなしつけ教室を探されることです。同じ悩みでも、一人で抱え込むのと、他の飼い主さんと共有するのとでは随分違うと思います。教室で教わったことを杓子定規に実行するためではなく、愚痴をこぼす場と考えたっていいと思います。飼い主が楽しくなければ、ワンちゃんだって幸せを感じられないと思いますし。

＊蛇足；無視の時間３０分は、個人的には長すぎると思います。私の体験上は、ほんの１〜２分で十分でした。