えむさん、おひさしぶりです。2歳とちょっとになったんですよね? トイプーくん。

さてさて、トレーナーさんは犬を見て「チョークカラーがいい」と言ったのでしょうけれど、犬とえむさんの関係や飼い主であるえむさんの性格についてはそのトレーナーさんより私のほうがずっとよく知っています。えむさんと私のおつきあいはもう何年にもなりますからね、この掲示板のなかだけでのおつきあいですが。

で、結論を言うと、えむさんにチョークカラーは無理です。かわいそうになっちゃってきっと使えません。結果、中途半端な引き締めしかできなくて、えむさんの意思が犬に伝わらないことになりますし、それがかえって犬を混乱させて、えむさんから見てますます「どうにかしなきゃ」の悪循環になります。チョークカラーはやめておいたほうがいいと思いますよ。

チョークカラーはカチャッという金属音とともに首を一瞬絞められる圧迫感によって犬の気分をリセットさせるもの。金属音も圧迫感も犬にとっては不快なこと。犬にいやな思いをさせて、それを合図にモノを覚えさせる、チョークはそういうものです。それを使ったほうが早く楽にモノを覚えてそれが犬自身のためになることはたしかにあります。ですが、それをあやつる人が的確にチョークできるかどうかによっては意図したこととはまったく逆の方向に行ってしまいます。「なんていやなことをするんだろう」と犬に思われるだけの結果になってしまったら、そのあと関係修復をするのは大変です。

ちょっと首を絞められたくらいではなんとも感じない大型犬ならいざしらず、相手はトイです、抱っこされるために作られた犬です。トイドッグにチョークを提案するトレーナーを私はいいトレーナーだとは思いませんし、犬だけを見て、犬と飼い主の関係や飼い主の性格を考慮しないでなにかを言うトレーナーを私は信用しません。なので、ちょっと怒っています。えむさん、早まってトレーナーさんの言うことを実践しちゃだめだよ、って気持ちです。

アイコンタクトしてくれない、落ち着きがない、引っ張る、飛びつく、吠える・・いいじゃないですか、それで。元気があって意思がはっきりしてて、いい子じゃないですか。やんちゃな気質は個性ですよ。「こうでなければならない」なんていう枠にはめる必要はまったくないですよ。
元気で、よく食べて、よく寝て、いいうんちといいおしっこをして、そばにいてくれるだけでいいんです、犬は。それだけで「ありがとね」です。
アイコンタクトしない、落ち着かない、引っ張りたい、飛びつきたい、吠えたい、これらにはそうしたくなる犬なりの理由があります。それをわかってあげるよう人間が努力をするほうがチョークよりずっとずっといいですよ。