獣医師広報板ニュース

ネコ掲示板過去発言No.1200-200005-15

RE: 猫に誤解され、大変困っています。どうしたらいいの?教えて
投稿日 2000年5月10日(水)21時01分 あんどう

山本様、

私の想像ですが、おそらく猫ちゃんは、怒っているのではなく、怯えています。
何とか身を守ろうと、相手を追い払おうとして、怖い時、怯えているときにも猫は「ファー」と威嚇します。
猫ちゃんは、山本さんと出会ったばかりで、信頼関係がまだ出来上がっていないうちに、とっても痛い思いをしてしまったので、「山本さん=痛い事=怖い」と体が反応してしまうのだと思います。

想像してください。 猫から見たら、私達人間は、人から見たゴリラ・ライオン以上に大きいのです。 猫は自分を守る事で精一杯なのです。 

遊ぶ時に噛むとのことですが、ブラインド事件以来、遊ぶ事すら出来ない状態ではないでしょうか?
猫ちゃんとの信頼関係を築く事を、始めからやり直してみて下さい。
時間がかかりますが、猫が人を心から信頼するようになれば、とてもすばらしい友達になってくれます。

ちょっと長いですが、私から、猫の信頼を得るためのヒントです。

* 相手が威嚇している時はそっとしておく。(猫が怯えている時に近寄るのは逆効果です。)
* じっと見つめない。(見つめられて嬉しいのは、好きな相手の時だけなのは、人同志でも、猫と人でも同じです。)
* なでる時など、人の手は必ず目に見える状態で近づける。(急に手が近寄ってくると、何かされるのじゃ? と、よけいに怯えます。) 
* 猫に近づく時も同様に、急に近寄ったり、後ろから近寄ったりしない。
* 猫は耳がとても良いですので、大きな声で呼んだり、近くで大きな声で騒ぐと怯えるので、気を付けてください。
* 猫が自分から近寄ってくるまで、こちらからは近寄らない。(猫に不安が無くなると、自分から寄ってきます。)
* 自分から近寄るようになってきたら、少しづつスキンシップ(なでる)したり、大好きなおやつをやり、山本さんのところへ行くと、「気持ち良い事がある・美味しいおやつが貰える」と、体で覚えさせます。
* その場合も焦って、抱っこしようとしたり、しつこく撫でてはいけません。また信頼を失ってしまいます。 しっぽを振り出したり、耳を伏せたら、嫌がっています。 すぐに止めてください。

・・・など、すこしづつ、信頼を深めていってください。
私は子猫からは飼育した事はありませんが、野良猫でもこの方法で信頼関係を結びました。
その子には一度も噛まれませんでした。 最初は餌を袋ごとくわえて逃げていった子が、膝に乗ってうたた寝するまでになりました。

今家に居る子は、2歳半の時に貰われてきた別の子ですが、最初のうちは無理に抱っこをすると「フー」と怒りましたよ。 ブラシも嫌がり、怒っていました。 5歳になった今では、 抱っこも嫌がらなくなりましたし、今年になって、初めて膝の上でうたた寝をしてくれました。 ブラシを見ると膝に乗ってきて、ゴロゴロとブラッシングを催促するようになりました。 これも少しづつ、ブラッシングの気持ち良さを教えた成果です。

ねこちゃんと山本様の幸せを願っています。

噛みくせについて。
思いっきり噛む欲求を満足させてあげる為に、人間の「入浴用ヘチマ-大き目のがおすすめ」に、マタタビをすり込んで、与えると、喜びますよ。 歯磨き効果もありますし、間違って繊維を飲み込んでも、少量なら害はありません。 犬用の歯磨きヘチマはペットショップにも売っていますが、キャラメルのにおいが嫌いな様で、うちの子はダメでした。(一度洗って匂いをとってから使いました。)

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。