獣医師広報板ニュース

ネコ掲示板過去発言No.1200-200804-36

Re:Re:猫の風邪
投稿日 2008年3月24日(月)11時18分 投稿者 プロキオン

鼾と鼻づまりからくるものとは、本来は別物です。鼾は、軟口蓋の過長からきていて、呼吸時にここが振動しているときの音を言っています。
鼻づまりの方は、鼻腔が狭くなっていて、空気がここを通過するときに鳴っている音ですね。

子猫のときに鼻気管炎をやっているとどうしても慢性化して副鼻腔に炎症が残っていて、その中に細菌を残していることが多いです。いわゆる鼻の蓄膿症である副鼻腔炎ですね。
普段は、とくにどうということもなく治まっているように見えていても麻酔をかけたりしたような深い眠りの状態になると鼻水がドバーっと出てきたりしてびっくりします。
これは副鼻腔という組織が頭蓋骨の窪みのうえに粘膜がかぶっただけのような簡単な組織であって血管に乏しいからです。病原体に対する免疫抗体も抗生物質のような薬剤も 副鼻腔にまで運ばれにくいのです。ですから、病原体もそこであれば残存できてしまうのです。まあ、その周辺にまではなかなか出てくることができませんけど。そこで、ゆっくりと濃い鼻水が貯留していくということになります。
慢性化した副鼻腔炎があると、本来の鼻腔の方でも少し腫れた状態でいるのと、副鼻腔内の鼻水がでないようにすすっている空気の流れとがあって、スムースな流れとなりません。一旦完治したかのように見える猫の場合は、副鼻腔炎があると考えた方がよろしいでしょうし、今、まさに鼻の粘膜が腫れている猫であれば、それだけでもピーピー・ブープーという音は聴くことになります。

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