獣医師広報板ニュース

ネコ掲示板過去発言No.1200-200804-65

Re:猫の餌について
投稿日 2008年4月23日(水)15時39分 投稿者 プロキオン

雌猫の場合は、尿道に尿石の結晶が詰って「尿閉塞」からの「尿毒症」にいたるというケースは稀ですが、膀胱炎の治療と療法食への切り替えは実施された方がよいでしょう。

療法食については、簡単に言うと「石を溶解させる目的の餌」と「石ができない状態を維持していくための餌」とがあります。
前者であれば、あまり長期間に亘って食べ続けさせるべき餌とは言えません。結晶がなくなってから一定の期間を経たら、「石ができない状態を維持していくための餌」に切り替える必要があります。こちらの餌であれば、長期間に亘って食べ続けさせることを前提にしています。療法食の用途をご確認下さい。

また、市販の餌でも療法食でも「尿石ができやすい餌」というか、特定のメーカーを私は承知していません。これは尿石症の前提として膀胱炎や尿道炎がありますから、餌よりも猫における要因の方がより大きいと考えられているからです。
その先生が個人的に感じられていることがあるのかもしれませんが、獣医師の間でとくに問題とされているメーカーがあるというようには認識されておりません。
市販の餌においては、昨今の製品であれば、大抵のメーカーの製品は、尿石症に対応してマグネシウム等のミネラルを制限しているのが普通であると言えます。とくに選びたいというのであれば「FUS対応」とか「FLUTD対応」とかの記載がある製品を選ぶようにしたらよいと思います。メーカーが気をつけるようになってきた時には、この文字はよく目にしましたが、今ではむしろ当たり前の感がありまして、逆に この文字を見つけにくくなっているくらいです。
ただ、やはり尿中に結晶ができるのを抑制する作用に関しては、病院で出している療法食と市販の餌では、まったく別のものと言える位にグレードが違っていますので、発症している猫については、療法食を続けるようにしてください。

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