獣医師広報板ニュース

ネコ掲示板過去発言No.1200-200908-55

Re3:子猫のお腹に水ぶくれの様な
投稿日 2009年7月13日(月)17時16分 投稿者 プロキオン

臍ヘルニアの場合は、けっこう見掛けるように思います。そして、その病勢については、ヘルニアの孔が猫の成長に応じて大きくなっていくかにかかっています。孔が大きくなるようであれば、やはり小さいうちに閉鎖することを考えなくてはなりません。孔が相対的に小さくて成長しないようであれば、経過観察しているだけでよい場合も多々あります。
ただし、雌猫ですと、妊娠したりすると腹腔内の臓器が大きくなった子宮に圧迫されてヘルニアの孔に押し寄せてくることがありますので、これは妊娠する以前に閉鎖しておくべきでしょう。
また避妊手術をするのであれば、その時に閉鎖してしまうのが都合がよいです。逆に、ヘルニアの手術をする際に避妊手術でもよいわけですが。
雄猫の場合であれば、必ずしもということでもありませんが、肥満させてしまうと同じように腹腔内に脂肪が蓄積してということがありますので(雌でも同じですが)、麻酔をかけて手術する機会があるのであれば、そのときに閉じてしまうのが後々に問題を残さないで済むように思います。

私のところでは、雌のシーズーでヘルニア孔に入り込んだ脂肪が炎症を起こして切除を必要となった事例と、雄の猫で孔が大きくて消化管まで出てくるようになってしまった症例がありました。
後者の猫は、孔を閉鎖するだけの腹筋がなかったので、キチンで出来た布をあてがって閉じる事になりました。

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