獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200104-42

おさつさん
投稿日 2001年4月12日(木)16時55分 カカポ

うめちゃんのことは本当に残念でした。
今、あの時こうしていれば、、、と言うようなことを書くのはどうかとも
思ったのですが、おさつさんが今後新たな出会いがあったときのために…と
考えていらっしゃることがわかったので私なりの考えを書かせていただきます。

おっしゃる通り胃腸のうっ滞はストレスが引き金になって起こることは珍しくありません。
歯の処置をする時点で表に現れない程度に体調がいま1つだったのかもしれませんし、
病院でおかれた状況がどうだったのか…。

出来るだけ早く適切な治療を始めなかった場合
「ストレス→胃腸の蠕動低下→食欲低下(または廃絶)→腸内細菌叢の乱れ、胃腸内の脱水
→腸内で有害細菌が増殖しガスが発生→激しい腹痛→うずくまり(食欲回復せず)
→毒素による肝臓障害および脂肪肝(肝不全)→死 」のような悲しい結末をたどる
ことになります。少しでも早く治療をはじめることが大切になるでしょう。
びぎなぁさんが書いていらっしゃるとおり、この場合ストレスを助長すると
回復の可能性が低くなってしまうので、原因究明より対症療法が優先され、
ある程度回復した時点で原因が究明すべきだと私は思います。
ただ、飼主に出来ることは早期発見とストレスを最小限にして強制給餌(水分補給も大切)
と腹部マッサージをしてあげること…くらいですよね。あとはやはり獣医さんの
適切な治療が必要になってくると思います。
うめちゃん、お腹の痛みが強かったのでマッサージもなかなか受け入れてくれなかったので
しょう…。
ウサギに詳しい病院であれば、その時点で痛み止めを使ったり、ガスを通りやすくする
飲み薬、有害細菌の増殖を抑える薬などを使ってくださる先生もいらっしゃると思います。
胃腸の動きが回復するまでには2週間近くかかる場合もあります(うちの子が一度
そうでした)。そのときまでガスや毒素の発生を抑えて持たせれば回復してくれる
可能性が高くなります。
ご存知かも知れませんが、usagi clubのHPにある「胃腸内容うっ滞、物言わぬ殺し屋」という
文献(訳文)は、うさぎ飼いであれば必ず熟読しておくべきだと私は思っています。
http://www.nurs.or.jp/~usagi/GIStasisJ.html
ただし、原文は最新情報に基づいて一部改訂されています。
http://fig.cox.miami.edu/Faculty/Dana/ileus.html (英語)

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