獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200502-10

ぷち様へ
投稿日 2005年2月8日(火)21時36分 投稿者 とも

ウサギの腫瘍とのこと。心配されるお気持ち、お察しします。腫瘍部分に針を刺し、液が出てきたということであれば、膿であることが考えられるかもしれませんね。私は以前こちらでも書き込みをさせていただきました、骨折→ソアホック→腫瘍の7歳♀ライオンうさぎの飼い主でございます。全く同じケースではないと思いますし、あまりいい話ではありませんが、「報告」として書き込みさせていただきます。もっと詳細を、という要望がありましたらお知らせ下さい。
 昨年暮れ、骨折・ソアホック治療で通院していたのですが、ぷちさんと同様、腫れのようなものが左足付け根にできていました。はじめは骨折をカバーするために自然にできてきた仮骨と思われていたのですが、短い期間にずいぶんと大きくなり、これは怪しいということになりました。後ろ足は動けない、寝たきりの状態でしたが、食欲はとても病人とは思えないほど見事(笑)。しかし、あまりの腫れの大きさに、検査をお願いしたのですが、本人の体調に合わせ、1回目は見合わせることに。次は一週間後に様子見て検査を、ということだったのですが、その間にも腫れは大きくなり、本人も辛そうな様子でしたので、数日後、摘出の手術をお願いしました。手術、の予定でしたが摘出はせず、この時は検査だけで終わりました。理由は、腫瘍が悪性であれば、摘出することにより、全身に転移する可能性が考えられる。良性であれば、取る必要はないが、取るにしても神経や筋肉などから腫瘍部分だけ切り離すのは難しい。良性・悪性かを検査し、判断する必要がある、ということです。勿論、手術自体は本人にとって大変負担のかかるものですが、手術しないよりは最善を尽くしたい、という飼い主の気持ちがありました。検査前、腫瘍部を注射針で刺してみて何か出てくるものはないか、という検査も行いましたが、うちの場合は何も出てきませんでした。で、組織細胞をサンプルとして取るための検査は、2・ほど切ってポンチのようなもので組織を取る、というやり方でした。全身麻酔ではなく、酩酊状態程度の軽い麻酔を使ったようでした。病院ではすぐに分からず、外部検査機関からの結果を待ちながらも容態は芳しくありません(食欲はありましたが)。下半身が動かない状態ですので、盲腸糞を食べさせたり、腫瘍部分がおしっこで汚れるのをきれいにしたり、と介護も続けました。で、結果は年内に出て、残念ながら悪性のものでした。「腺ガン」というガンでした。上に書いた理由から、手術はせず、本人にとって楽しく過ごせるよう努めることにしました。病院の先生からガンの進行を抑える薬としてアガリクス粉末・サメ軟骨粉末(実はうさぎへの適用は報告がない、ということでしたが)の提案がありましたので使うことにしました。服用後、しばらくして腫瘍は小さくなっていきましたが、食欲はみるみる減り、年明けすぐに残念ながら月へ帰ってしまいました(泣)。ただ、救いだったのは、長時間苦しむのではなく、もがいたと思ったらすぐに逝ってしまったこと。ガンによる死に方だと、肺への転移から長時間苦しそうにするのだとか…。ガンの原因については、遺伝性のものもあるし、はっきりとは分からないようです。また、うちのうさぎのガンも症状としてはあまり報告のないもののようでした。
 ぷち様にとっては何か不安を煽る内容となったかもしれません。お詫びいたします。が、もし、何か参考になることがありましたら、ご質問がありましたら答えられる範囲でお答えしたいと思います。闘病記録、写真もいくつかあります。書いておいて何ですが、まずなによりぷち様の愛うささんのご健康を願ってやみません! 本当に長々と失礼しました。

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