獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200512-95

骨折の経過
投稿日 2005年12月26日(月)02時25分 投稿者 うみみん

チーママさんの薦めもあり、みなさんの参考になればと思い長文になりますが、骨折の経過を書かせていただくことにしました。
(発端)@うさぎの年齢 9歳7ヶ月 メス ミニウサギ 体重1.6キログラム A骨折前より筋力低下があり、後ろ脚がやや開脚気味。走ることは難しかった。 B散歩の後は必ず抱いてケージへ戻していた。 C骨折当時、飼い主の油断により、ケージの入り口の段差(約1cm)に前脚をひっかけて転倒。
(その後)@12/1(木)午前1:00 骨折・・・かかりつけ医不在のため24時間対応の病院へ。うさぎも飼い主夫婦もパニックだったため、添え木を当てて病院へ。しかし、うさぎが暴れるため、骨折していると思われる部分のレントゲンが撮れず。 A翌朝かかりつけ医の開業を待って予約。当日、急患として診察。見た目、触れた感じは明らかに骨折と感じた。うさぎ自身は、右前脚は接地せずに餌は食べていた。 B12/1(木)午後3:00 診察。人間で言う上腕骨部分の骨折判明。ここで、獣医よりいくつかの提案を出される。
・手術にてボルト固定・・・年齢的に麻酔に耐えられるか不明。固定部分より薄くなった骨が割れて、2次的骨折を引き起こす可能性あり。
・ギプス固定・・・うさぎがギプスをかじってしまう可能性。巻き始めと終わりに負荷がかかって、その部分の骨折の可能性あり。
・テーピングにて固定・・・時間がかかる。(3ヶ月以上)きちんと、骨がくっつくか分からない。くっつかない場合にどうするか検討。最悪、断脚の可能性。
C夫とも相談してテーピングを選択。血液検査では、やや貧血はあるが(これは骨折のせいと思われる)内臓的に問題がないことと、レントゲン上に骨折以外は骨が薄くなっている以外に問題がないため、うさぎの治癒能力を信じました。
(その後)@テーピング後、2日ほどは食欲が落ちたため、好物を中心に与えました。その後、痛みと腫れが治まりいつもと変わりない食欲に変わりました。 A薬はビタミンDと抗生剤、増血剤を使用。 B12/24(土) 再診 吸入麻酔にて、テーピング部分確認。レントゲン撮影。
(結果)@骨折・・・折れて曲がったままであるが骨自体は癒着している。粉砕していた部分にも仮骨ができている。テーピング部分を短くし、1ヵ月後再診。除去予定。A床ずれ・・・テーピング中にできたもの。ポケット形成があり、縫合処置。この痛みのためか、食欲がやや低下気味。抗生剤は継続。
(今後)年明けに再診し、床ずれの様子観察、骨折チェック。
(現在)時折、右前脚をつま先接地していることあり。体調は良好。出血なし。

長文にお付き合いありがとうございました。なにか質問があればわかる範囲でお答えしたいとおもいます。

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