獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200703-65

Re:不正咬合になりかけのウサギについて
投稿日 2007年3月22日(木)23時27分 投稿者 チーママ

歯の矯正って聞いたことがないわけではないですが、かなり腕と経験が
ある獣医さんでないと、難しいでしょうね。
何しろウサギの歯は伸び続けますから。
残念ながら矯正については、役立つコメントが出来ません。

確かに牧草が一番よいようです。
ウサギの歯が磨耗するには、臼をひくように歯がこすれる必要があります。
と言うことは、繊維が長いものの方がよいわけで。
だから牧草なのです。
ちなみに牧草主食の子とペレット主食の子を比べた時の不正咬合の発生には
有意の差が見られるということです。
一時期「歯の磨耗のためには硬いペレットが良い」と言われた時期もありましたが、
今現在ウサギを良く診る獣医さんでは、おっしゃらないと思います。
ペレットは噛み潰すのであって、すりつぶすものではないこと。
硬いペレットは、噛み潰すために歯根に過負荷がかかり、歯根の炎症や
下手をすると膿瘍になる遠因ともなるからです。
もしペレット主食なら、ソフトタイプを与えて、定期的に歯科メンテを
することになるでしょう。
その他に、ゲージをかじったりも不正咬合の原因にもなるようです。
ゲージをかじらないようにするには、目の細かい金網を張ってくださいね。
口先が入らなければ、ウサギはかじれないそうですから。
齧り木は、齧るようなら与えてみてください。
我が家はキノコが入っていた木箱(未加工)をたまに齧るくらいです。

さて、ここからは、あくまでも我が家の一経験です。
我が家のユキ@メスはもともとあごが細く、不正咬合です。
最初は全身麻酔をして、歯科メンテをしたことがありました。
ところが、ユキは麻酔に弱い(かかりにくく、さめにくく、腸の立ち上がりが悪い)
と言うことが分かり、探して麻酔なしで歯科メンテをする獣医さんを
見つけました。
それで2ヶ月に1度、下の切歯(前歯)を2mm削る、半年に1度臼歯のメンテが
必要、といった調子だったのです。
そこで私が考えたのが、
「牧草は十分に食べてくれない。ペレットでは膿瘍が怖い。
 では、牧草ほどでなくともペレットより繊維が長く、すりつぶさなくては
 食べられないものはないのか」です。
で、行き着いたのが野菜主食。
試しに徐々に切り替えていったところ、完全に野菜主食+牧草食べ放題に
なってから、なんと歯科メンテをしなくてすんでいます。
もちろんキレイには削れていませんが、獣医さん曰く
「悪いなりに良い。処置を必要とするほどではない」なのです。
これには獣医さんも私もびっくりです。
ただし、これはどのウサギさんにも薦められるとは思いません。
お腹と野菜の相性もあるでしょうし。
何より栄養バランスが偏らないよう、カルシウムが多くならないよう、
何種類もの野菜を上げなくてはなりません。
現在、8〜9種類の野菜を毎日食べています。
正直、安くはありません。値段で言ったら、ペレットの方が何倍も
安上がりです。
でも獣医さんで処置したりしなくて済むなら、と思っています。
それでも2ヶ月に1度の検診は欠かしませんけど。
最近下の切歯の1本が、ねじれて横を向き出しました。
先生曰く「そのうち完全に横になるだろうけれど、内側にねじれる分には
磨り減るから問題ない」だそうです。ヤレヤレです。
色々勉強させてくれる、我が家のウサウサずです。
ご参考までに。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。