獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200710-30

こういう事も
投稿日 2007年9月28日(金)23時28分 投稿者 チーママ

こういう事もあるのだというご報告を。

ユキが亡くなりました。まだ4歳でした。
朝挙動不審だとは思っていたのですが、午後になり様態が悪くなり、かかりつけの先生(車で40分)に連絡したら「その状態なら、こちらに連れてくるまでも危ない。近くの先生に緊急処置をしてもらって」との指示で、15分ほどのウサギを診れる先生に駆け込みました。
でも処置の甲斐なく、亡くなってしまいました。
原因は数日前の消化器官不良が再発しての事なのか、どうしても確認したく、かかりつけの先生にお願いして、病理解剖していただきました。
結果は「胃破裂」
先生も「これは飛行機事故くらいの確率です。これは助からない」とおっしゃっていたほど、めったにはないものですが、ちょっとした衝撃で胃に亀裂が入ることがあるそうです。また、過去の報告例だと、ペレット食の子に多いかもしれないと。
おそらくユキの場合は、前の晩にソファに飛び乗ろうとして失敗し、胸を打ってすり落ちたそうですから、それが原因だと思います。
亀裂自体は小さなものだそうですが、徐々に内容物が腹腔に押し出されて、傷もあいまって、致命傷となったのだと考えられます。
心臓も肺も、胃も腸も盲腸も、きれいなものだったそうです。
内容物もたくさんあって、数日前のトラブルからは立ち直っていたようです。
「最後まで、おいしいものを楽しく沢山食べていたんですね。それだけはよかったね」
と先生はおっしゃっていました。本当に、そうですね。

ちなみに我が家は野菜食。毛球が気になったのですが、見事に胃の中に毛球はなかったそうです。「きれいに出していたんですね」とは、先生の所見。
それでも「多少の脂肪肝とメタボリック症候群(脂肪がついていた)は、ありましたけれど」だそうです。
野菜食で毛球ゼロというのは、ユキがたまたまだったのかもしれませんが、もしかしたら他のウサギさんにも有効な事かもしれません。
牧草を食べずに困っている方は、野菜を多めに与える事も考えてみてくださいね。

また、普通ウサギさんがお腹を痛がる時は「うずくまって歯軋りする」というのが、通説ですが、今回はリラックス姿勢であちこちウロウロしました。
きっと胃の内容物がもれていることや腹水が溜まり始めて、うずくまるより体を伸ばす方が楽だったのでしょう。でも、それでもいたたまれなくて、また違うところで伸びる。
ひとところにじっとうずくまるのも要注意ですが、所在なげにウロウロ居場所を変えるのも、変調のサインだと思った方が良さそうです。

胃の破裂は、そうそうあることではありません。
でもそういう事もあるのがウサギさんだという事を、何かの時の為に頭の隅に入れておいてくださいね。

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