獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200710-58

Re:Ez検査ができない!?
投稿日 2007年10月20日(土)17時52分 投稿者 チーママ

エンセファリトゾーン(EZ)については、おっしゃるとおりに民間ベースでやっているので、お値段がかかりますね。現在国立予防研究所も動き出しているようですが、どこまで進んでいるのかは不明です。

で、民間ベースの検査結果ですが、確かに検査結果が示唆するのは「エンセファリトゾーンに対する抗体があるかないか」だけです。抗体とは、足跡のようなものです。
足跡から分かることは
1)足跡があるが、泥棒はすでに逃げた。
2)今現在いるけれど、隠れている。
3)ただいま活動中。
の3つです。確実にいるとは限らない。
もっとも1)は少ない気がしますが、研究発表はありません。
また、もし何らかの症状が出ている場合でも、検査結果を持って「EZが原因である」とは、決められません。もしかしたらEZは不活性で、症状の根本原因は他にあると言う場合もあります。

また陰性であったとしても、罹患してすぐには抗体が出来ていませんから、マイナスの事もあります。正確を期すなら、2回ほどした方が良いのかもしれません。
(ですから、我が家のシジミは数年前にマイナスでしたが、過日のタラコ唇事件の時は、先生は再度検査しました。ここでもマイナスでしたので、今のところ罹患していないと思っています。マイナスを維持しようと思うと、他のうささんとのふれ会わせる事は出来なくなります:笑)
また研究会の先生のお話では、「どうも罹患していても上手く隠れて抗体反応が出ない時がある気がする」と、最近おっしゃっています。
このように、EZに関しては発展途上で、決定打は出ていません。
確実にEZと言えるのは、あくまでも死亡後の病理解剖でEZの虫体が確認できた時だけです。

ともあれ「では健康体のウサギに検査の必要はあるか」という事ですね。
これは飼い主さん次第だと思います。
EZキャリア(EZを持っている)だとしても、一生発症しない子もいます。
ちょうど「ウサギのメスは、婦人科の病気のリスクが他の動物に比べて格段に高いので、避妊すべきかどうか」と言うのと同じです。一生病気にならない子も多くいます。
ただリスクが高いという事だけです。

リスクが高い事を確認しておきたいなら、検査もお世話する上での一助になるでしょう。
そういう病気があるという事を頭に入れておいて、注意して飼育していくから検査はしない、でも良いと思います。
あくまでも飼い主さんの方針で良いと思いますよ。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

サポーター:「ペット用品販売」「犬の快癒整体」OrangeCafe様のリンクバナー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。