鉄棒、納得されて良かったです。何かあってからでは、取り返しがつきませんからね。
同じく、お風呂も原則不要だとお伝えください。
きっと犬とウサギの違いを考えていただければ、納得していただけると思います。

犬は捕食動物（他の動物を捕まえて食べる）で、自然界では犬族は群れで行動します。
そのため体臭は、群れの仲間を認識するために必要ですので、ペットとして飼われる場合は、お風呂に入れないとにおいますね。
一方、ウサギは被捕食動物（食べられる側）です。ペットになっている穴ウサギ族は、ゆるい群れ社会をつくりはしますが、原則個々に縄張りを持つものです。
食べられる側の動物が人が感じるほどの体臭を持っていたとしたら、自然界では「ここに
獲物がいますよ」と知らせているようなものです。
ですから、ウサギさんというのは大変きれい好きで体が匂わないように手入れしますし、人間がが感じるような体臭はありません。

でも世間一般に「ウサギは臭い」という認識があります。
それは昔の飼い方（ウサギ小屋の下をすのこにして、糞尿垂れ流し状態）で、糞尿の匂いがウサギに染み付いていたからです。今でも学校飼育動物としては、きちんと掃除をしたり、トイレを設置したりはしていませんから、ウサギが匂ってしまいます。
ちょうどトイレの中に住んでいるのと同じことですね。
でもご存知のように、今のウサギさんはトイレで排泄をしますので、トイレの掃除をきちんとしていれば、ウサギさん自身がにおうことはありません。

また、ウサギの皮膚は湿気に大変弱いものです。よだれや涙が流れただけでも、皮膚炎を起こして禿げてしまうほどです。
また洗うにしても、下毛が密なウサギさんですから、全身をくまなくしっかり乾かすのは、至難の業だと思います。
特にあごの下や、四肢の付け根、尻尾の付け根などは、乾かしずらいものです。
ですから、よほどのことがない限り、ウサギさんをお風呂に入れる必要はないと思っています。
また、お風呂にしても、ドライヤーにしても、多くのウサギさんにとっては、大変ストレスがかかるものです。ストレスだけで弱ってしまうのも、ウサギさんだということを、わかってほしいですね。
試しに、朝晩トイレを掃除して、毎日ゲージも掃除してもらってみてください。
数日たってから、ウサギさんの体に顔をうずめてみても、きっと臭いとは感じないと思いますよ。そうして「お風呂は必要ない」と納得してくださると良いのですが。
もちろん、ショーに出すようなウサギさんの場合は、毛づやを出すためにシャンプーをすることもあるようです。
ショップにはウサギ用シャンプーなどがありますが、あれはウサギさんの為のものではなく、飼い主の為にあるようなものだと思っています。穀類で出来たおやつと同じに、飼い主のニーズがあるから商品があるのであって、本来必要だからあるものではないと思います。
ウサギを良く診る獣医さんが、洗ったほうが良いと指示されるときでも、「お湯だけでいいですからね」といいます。
下手なものは皮膚トラブルの元。それくらい過敏なので、化粧品や薬品の実験動物に使われたりしていたのですね。

犬とウサギは、まったく違う体質の動物であることを理解して、楽しいうさライフを送ってほしいと願っています。