獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200804-30

Re:足フェチの仔その後
投稿日 2008年3月24日(月)14時47分 投稿者 チーママ

お返事が遅くなってゴメンなさい。
「飼い主とウサギがお互いに心が通じるようになって、ウサギ同士もお互いの存在を認め合えたのだと思います。」というちゅんちきさんからのお返事が全てですね。

ウサギさんは「保守的」な動物です。つまり環境の変化を嫌います。
環境の変化とは、すなわち身の危険につながりますから。それが捕食される側の動物の本能です。もっとも最近は愛玩動物としての種の改良が進んでいますので、ずいぶんと神経過敏なところは穏やかになってきている気がしますが、これが野うさぎ(私達が飼っている家ウサギ=穴ウサギ属とは系統が違います)ですと、今だ飼育が難しいものです。

で、ウサギさんは縄張りを持ちます。オスの場合はメスを獲得する為、メスの場合は安全な子育てをする場所を確保する為。そしてどちらも「良いえさ場」を確保する為に。
そしてウサギさんは「自分が一番!」から始まります。
新しくきた子は「ここは自分の縄張りだ。自分が一番強い」と、飼い主や先住ウサギさんにアピールすることから始めます。その方法が「おしっこ飛ばし」「糞のばら撒き」「噛みつき」「マウンティング(相手の体に手を掛けてカクカクする)」です。正確に言えば、オシッコヤ糞は「臭いつけ」の行動で縄張りの主張。噛みつきやマウンティングは上下関係の確立になります。
そんな「オレサマ」なくせに、ウサギさんはとても臆病です。
それがウサギさんの行動を理解することを、ややこしくしているのですね。

ウサギさんには沢山の個性があって、その子の性格にあった付き合い方を見つけるのが一番大切な事になります。そのためにも毎日のウサギさんの行動を、よく見ていてあげてください。
同じ噛むという行動でも、「自分が強いと主張している」と「怖くて噛んでしまう」とでは、対処方法も違います。
人間の足にまとわりつき、カクカクし、ゲージに手を入れると噛んでくる場合は「自分は強いんだ」と主張していると思われます。こうした子の場合は「人間の方が上」と教えれば、カクカクや噛むことはなくなります。
人が通ってもビクビク、声をかけると固まったようになって身構えている、人気がないとリラックスしている。そんな子が噛むのは、人間が怖いのでしょう。
そうした時は、噛んでも決して叱らず、餌をあげるにも掃除をするにも、そばにいる時は常に話しかけてあげてください。人の声と手に慣れてもらうのが先だと思っています。

そして、何事もいっぺんには難しい。ウサギさんには「一つずつ。根気よく」が、ポイントです。ウサギさんが飼い主さんに対して安心感を持ち、上位者だと認めると、色々な問題は解決しやすくなります。
どうかまずは、ウサギさんと飼い主さんが仲良くなることを目指してください。
問題行動の多くは、それで自然に解消出来る事もあり、躾といわれる様々な事もやりやすくなります。
ウサギは、世の中の人が思う以上に大変賢い動物です。
犬の十戒ではありませんが、「あなたの話す言葉は分からずとも、内容は理解できます」なのです。どうかウサギさんと沢山お話をして、より良い関係を築いていってくださいね。

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