獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200811-7

Re:前足の骨折
投稿日 2008年10月5日(日)08時42分 投稿者 チーママ

大変ご心配ですね。
まずは、今現在何も処置をしていないなら、ケージレスト(ケージの中で安静)にさせて、餌や水を動かなくても摂れるようにして、なるべく動き回らないようにさせてください。トイレの段差も怖いので、トイレははずすか段差の低いものに変えるかしてください。場合によっては、狭い段ボール箱に入れるとか、患部に負担がかからないようにタオルなどを丸めて体を支えるとかが必要です。
骨折の程度が分からないのですが、ウサギの骨折はとても難しいものです。獣医さんがおっしゃるように細いという事もありますが、組織的に他の動物に比べて大変もろく、骨の再生修復に2・3倍以上の時間が必要です。もろいのでプレートを入れてボルトで止めるなどの処置がなかなか上手くいきません。その部分が何とか出来ても、修復に時間がかかるので、他の部分に負担がかかって新たに骨折したりという事も少なくありません。
また皮膚も弱いので、場所的に皮膚に余裕が無いところでは、トラブルが起きます。
なので、程度が軽い場合はそのまま安静にして自然治癒を待つ事もあります。
多少元通りにならなくても、それなりにウサギさんは学習して動く様になります。
ただ完全にポッキリ骨折していたり、開放骨折(皮膚から骨が飛び出してしまっている)場合は、処置せざるを得ませんが。
麻酔を怖がってそのままにしていると、動いて骨折部位の損傷がひどくなったり、そこをかばって動いた為に、他のところも骨折してしまう事もウサギさんの場合は結構あるので、麻酔を怖がるのではなく、どの方法が一番ウサギさんにとって良い結果をもたらすかを第一に考えて、獣医さんとよくご相談下さい。
また同時に、痛みのコントロールも必要な事がありますので、食滞をおこさないように気をつけてあげてください。もっとも完全に痛みを消すと、動き回って患部の損傷をひどくしてしまうので、必ずしも必要と言うわけではありませんが。
一つだけ。ウサギをご存知の獣医さんなら十分承知の事ですが、手先まで包まずに先を出しておくこと。多少体重の負荷がかからないと、骨の再形成を妨げるという事だけ、飼い主さんも知っておいてくださいね。

また、このページの右上にある(携帯モードの場合はどこにあるか不案内ですが)「掲示板過去発現検索システム」で「うさぎ 骨折」のキーワードで検索すると、他のウサギさんの骨折のお話を読む事も出来ますので、参考になさってください。
骨折が上手く治療出来る事を、心から祈っています。

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