獣医師広報板ニュース

モモンガ掲示板過去発言No.1600-199907-85

みっくさんへ
投稿日 1999年6月14日(月)23時30分 GREEN

始めまして。アメリカモモンガ飼いのGREEと申します。
タイリクモモンガのベビ−ですかぁ。
さぞかし、かわいいやんちゃ坊主なんでしょうねぇ♪
さてと、私はアメリカモモンガ飼いなのですが、
考えられるアドバイスを述べさせてもらいますね。

1.ベビ−は代謝が速い。
当然のごとく、若いやつはそれだけ代謝が活発なので、
すぐにおなかが空いたり、体調がすぐに変化したりします。
で、体温の変動も、症状の進行も速いのです。
ですから、こまめな観察が基本といえます。
また、代謝が速ければ、齧歯類トレ−ドマ−クの
切歯(前歯)の伸びも速いです。
ですから、伸び始めたら、硬いものを噛らせるか、
獣医さんに切ってもらいましょう。
あと、切歯の伸びで、どんどんカルシウムが失われるので、
ともさんのおっしゃられたもののほかにも、
ニボシやヨ−グルト、動物用の牛乳などで補給してあげたら良いかなと思います。
あ、人用の牛乳は、含まれている乳糖が小腸で悪さするので、ダメダメです。

2.ベビ−は弱い。
免疫能力においては、当然のごとく、成獣(大人)に比べて弱いです。
また、移行免疫が切れた直後のベビ−はなおさらです。
で、体調のささいな変動にも気を使う必要があります。
例えば、下痢をしてしまうと、小腸で水分の吸収が出来なくて、
脱水症状をおこしたり、それによって体内の電解質のバランスが崩れて、
代謝に影響が出たり、体力や免疫力ががた落ちになることが考えられます。
対策として、上記のようにこまめな観察を怠らなかったり、
モモンガを診てくれる獣医さんを見つけるなどしておきます。

3.ベビ−はいたずら好き。
人間でもなんでも、小さいころは好奇心旺盛で、
何でも口にいれてみたり、噛ってみたりします。
で、その時に問題となるのが、誤咽です。
実際に、モモンガベビ−で起こっているそうですので、注意して下さいね。
参考までに、私が解剖したアメリカモモンガの成獣の気管及び食道は、
直径がわずか2mm程度で、伸びても、最高で3〜4mmになると思われます。
ですから、ベビ−のはこれよりずっと小さく、
注意が必要なことが十分おわかりいただけるかと思います。

4.まだ精神的に弱いかも。
ひょっとしたら、自然界では、まだ独り立ちしていないような育ち具合かもしれないので、
親元から引き離されて、かなり不安かもしれません。
で、不安はストレスとなって、免疫の低下に結びつきますので、
安心できる環境を作ってやって下さい。
それから、あんまりいじりすぎるのも、ひょっとしたら悪影響かも、です。

えっと・・・今考えられるのは、これだけです。
何か解らないことがございましたら、御質問下さいね。

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