獣医師広報板ニュース

モモンガ掲示板過去発言No.1600-200512-2

ももさんへ
投稿日 2005年7月4日(月)01時49分 投稿者 GREEN

初めまして、ももさん。
何と無く覗きにきて、切なくなったので横レスさせて下さい。
まずこちらを。外来生物法のHP
http://www.env.go.jp/nature/intro/
そしてこちらも。ペットロス掲示板
http://www.vets.ne.jp/bbs/c_0100.cgi

お気持ち痛み入りますし、命を扱う職の者として共感いたしますし
さぞかし辛かったと思います。
以下は私の一意見なので、どうか心に留めておいて下さい。

ももさんが例えその子を買わずに通り過ぎたとしても、いずれ誰かが買い
いつか来る逃れ得ぬ道をたどるでしょう。
そして、自分はわずか50立方センチのケージにモモンガ20匹は詰め込まれ、
一度手を入れるとクモの子散らすように逃げて行く光景を目にした事も有ります。
幸せで安全な家庭の中で、半ば放し飼いにされ管理飼育されている例も見ました。
自分は知らぬ間に壁に穴を開けられ、1匹自然界に逃亡させてしまいました。
確かにモモンガ達はワイルド(アラ)であれブリードであれ
図らずしてペット屋に並びます。
畜主を待たずして斃死する個体も居ます。
畜主が付いたとして、その子の一生は様々だし、そこには色々な価値観が生まれてくるでしょう。
その世界では決して消える事の内日常茶飯事、かつ見えにくい世界ですね。
生きる為には何かの犠牲が必要だし弱肉強食は自然の理で
どこにでも様々な形が存在し有るのだと思います。
もちろん、モモンガは大変特殊な生き物であり家畜でも無く値段も高めで、
おいそれと安易に飼える生き物では有りませんし、
買うにはそれなりの知識と設備投資が前提となると思いますが。

犬猫でも、病気を患ったり産まれた子供はそのまま保健所に行く場合も有り
十分な治療を受けられない子もいます。
もちろんエキゾ関係の動物は出来る事も少なく、診れる獣医師も少なく
飼い主の見抜く力や最後まで何か出来る事は少なくなってくるのだと思います。
何せ自然界では弱点を見せたら捕食されるので、本能で元気なふりをしますので。
ただ、どこまで力を尽くそうと、目の前に悲しい結果が有る以上、
自責とそれ以上に出来た事を探すのは仕方の無い事だと思います。
きっと、その手に抱いたその子はとても冷たく重たく感じられたでしょうから。
それでも、大切な事はその子の命とその子を通して今まで何がしてあげられて
どうだったか、そしてその子の死の先に何を見て、その子の死をどう無駄にせず
ももさんと、ももさんがこれから触れるであろう
何らかの命を持つ者達に還していくかが
自分的には大切だと思うし、その子への供養でも有り愛情の形であると思います。
ちなみにモモンガは自然界では5年も生きられないと思うし、
飼育下であっても長寿な方だし、そこにはきっと
色々な努力と並々ならぬ愛情が有った事だと思います。

駄文を長々と失礼しました。

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