獣医師広報板ニュース

鳥類掲示板過去発言No.1700-199901-22

もらい&思い出し泣きしてしまった…
投稿日 1999年1月8日(金)00時41分 Mido

みなさん、明けましておめでとうございます。
正月休みも終わりましたし、久しぶりにここに顔出しがてら、面白い話をご披露しようかしらん…と思ってたんですが…やすよさんの話を読みながら涙が止まらなくなってしまって…

皆さんも一度はこんな悲しい思いをされていることと思いますが、実は私も一昨年の冬(忘れもしません、12月9日です)オカメインコの仔(私がここで話題に出すアル&エルの初仔だったんですが…)を亡くしまして…
やすよさんの気持ち、痛いほどよく判ります。私は1年以上経つのにまだこの仔の写真を見ることができません。その仔の名前を聞いただけで胸が詰まります。
本当は今日、ピー@セキセイVSココ@ヨウムの縄張り争いについて書こうと思ってたんですけど…ちょっと予定変更して私が経験したその仔の一生についての、ちょっと不思議な話をさせて下さい。

その仔が生れたのは一昨年の春の漢字検定試験の日でした。受験する予定だったので、私は日曜だというのに早起きしていました。が、何か面倒臭くなって、行くのを取り止めたんです。
ピー@セキセイは2回目の育雛(それがおチビです)中で、そろそろ手乗りにするべく私が挿し餌をしようかと思っていた頃。
エル@オカメは当時通産3回目の抱卵中。今までずっと孵らなかったので今度こそは…オカメの雛はシーシー鳴くというので、その声が聞こえないかと毎日楽しみにしていました。
昼近くなってからでしょうか…なんかシーシーとかすかな声がするような…気がする…私は巣箱を開け、エルの様子を見ましたが、相変わらず卵ばかり…また、空耳か…と思って巣箱の蓋を閉め、何気なくケージを見たとき、糞きり網の上で鳴いているその仔を見つけたのです。

母親のエルに巣箱から放り出された…?まさか…でもそうとしか考えられない…父親のアルはそれが何か気にはなっているものの何もしようとはしない。
雛は孵化した直後で、私にはどうすることもできない。かといってこのまま死ぬのをみているのは嫌だ。巣箱に返してやろうか…でもエルは育てる気があるだろうか…それとも…

考えた末、私はセキセイの雛をフゴに移し、代わりにその雛をビー@セキセイの巣箱へ入れました。

信じられないことに、ピーはその仔を育ててくれました。でも雛といえどもオカメインコです。すぐにセキセイより大きくなります。少しするとセキセイの巣箱では小さすぎてこのままでは出せなくなってしまいそうになりました。私は雛が取り出せるぎりぎりまで待ち、雛をフゴに移しました。挿し餌で何とかなるだろうと思ってたんです。だけど驚いたことに、3日位たってからピーをケージから出してやるとその仔の所に飛んでいって餌を与えるではありませんか。すでに巣箱から出され、自分より2周り位大きくなっているオカメの仔に。

でも、やはり無理があったのでしょうか。大きくなるにつれその仔が奇形であることがはっきりしました。クチバシと羽が曲がってるのです。いつも羽毛を膨らませ、止まり木に止まってじっとしていました。
でも当時の私は重大に考えず、ヒマワリの種を食べなくても普通の餌は食べてるようだから何とかなるだろう位にしか思ってませんでした。
…この辺の事やこの先の事は一々書くまでもなく、皆さんなら判ってくださることと思います。その仔に対して私はあまりにも簡単に考えすぎていた。今にして思えば…でももう後の祭りです。

残業で深夜近く帰宅した私はその仔の死に目に会えませんでした。でもまだ体は温かかった…泣きながら、謝りながら、息を吹き返さないかと必死でその仔をさすっていました…

だけど今でもよく考えます。
エルは何故あの仔をあんな大きな巣箱の外にわざわざ捨てたのだろう…?ピーは何故あの仔を育てたんだろう…?
悲しいかな私は人間で、同居鳥たちの言葉は判らない。彼らのルールも…彼らにとって本当に良い事って何なのか…?
人間の私が良かれと思ってしている事が彼らにとってはとんでもないルール違反じゃないんだろうか…
そんな事を考えたって仕方のないことなんだけど、やはり同居鳥達にはできる限り幸せな一生を送って欲しいですしね。これからも試行錯誤を繰り返して行くしかないですよね!

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