獣医師広報板ニュース

鳥類掲示板過去発言No.1700-200002-28

医者の立場から言わせてもらえば・・・・
投稿日 2000年2月10日(木)23時57分 くらら

鳥の診療費が高いか、安いか、議論する前に、こういう事実があることを知っていてください。
でも、私は決して獣医さん達の弁護をしているのではありません。

 鳥に限らず、小動物は、体が小さいです。
ところが、薬と言う物は、飲ませる動物の体重の割合で、飲ます量を決めるのです。
つまり体重が軽い動物は、少しの量の薬を飲ませ、体重の重い、大きな動物は、たくさんの薬を飲ませる
ということです。
犬を飼っている方であれば、フィラリアの予防薬が、体重別で色々の量に別れていることを、
ご存じのはずです。

 ここで、やっかいなことに、鳥などの小動物への投薬量は、この薬の最小量を下回っていて、
たとえば錠剤を割って量を減らしたり、水薬であれば、なにかで薄めなければなりません。

 ところが、錠剤を割って、片方を飼い主さんに渡しても、もう片方の錠剤は余ります、
水薬も、ひょっとしたら、一瓶のわずかだけが必要なだけで、あとは捨ててしまわなければ
ならないかもしれません、薄めるのに使うものだって、瓶単位で売られているのであれば、
一瓶開けて、使っても、残りは捨ててしまわなければならないかもしれません。
次、いつ必要となるのかわからないような物は、とって置くわけにいかないのです。
要するに、小動物は、大きな動物と比べて、薬の調整に手間がかかり、
一単位の薬全部を使わずに捨ててしまう部分が多いと言うことなのですよ。

これでは獣医さんも、困ります。
それで、小鳥は小さい生き物なのに、どうしてこんなに割高なの?
という、疑問が産まれるのです。

もちろん、これだけが治療費を決める要因ではありません、
同じ種類の動物がたくさん集まっている病院ですと、使う薬もだいたい同じですから、
薬があまっても、次の誰かに使える可能性が高く、
捨ててしまうということが、少ないでしょう、その分だけ、割安になるかもしれません。

あとは、先生独自の考え方でしょうね。

私は、治療費が高くても、それに見合う診療がしていただけるなら、
それは価値があると思っています、もちろん安いのが良くない、ということはないのですが。

いかがでしょう。
 

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