獣医師広報板ニュース

鳥類掲示板過去発言No.1700-200105-51

Re:野鳥の看護は危険でしょうか?
投稿日 2001年5月19日(土)09時38分 GO

ケイコさんへ。

投稿を拝見し、その優しいお気持ちに感動し、
困難に対処しているご苦労に心から敬意を表します。

まず、野生鳥獣保護の一般論ですが、
「野生鳥獣の保護」と「動物の愛護」は
必ずしも一致しないことをお含みおき下さい。
自然下で生きる動物達は各々が生態系の構成要素ですので、
人間がそこに介入することは出過ぎた行為ではないのか、
という考えがあります。
飼養動物(ペット)を愛し慈しむこととは別のものなのです。

とは言え、目の前で苦しむ生き物を助けたい気持ちも
人として当然の感情だと思います。それを否定するわけではありません。
野生鳥獣保護の難しさはそこにあります。

またドバトに関して言えば、もともと「野鳥」ではなく
「家禽」が野生化したものですので法規上でも害鳥扱いとなり
自治体などによっては駆除の対象であって
熱心に救護してくれる場所は大変少ないです。

ご心配の人畜共通感染症についてですが
投稿の内容からするとあまり芳しいとは言えないようですね。
羽に付いている虫はおそらくダニでしょう。
呼吸器系感染症もしくは真菌性(トリコモナス、カンジダなど)感染症の
などにより口内炎のような症状が出たのかもしれません。
オウム病(クラミジア)も海外ではハト病と呼ばれている程です。
住居の構造の問題もあるでしょうが、
最低限の保温が出来る状態ならば
人の住む部屋と隔離した方がよいと思います。
(お年寄りや子供は近づかせない方がいいです)

今後としては熱心に診察していただける鳥に詳しい獣医さんを
見つけるのが最優先かと思います。
ケイコさんはどちらにお住まいなんでしょう?
例えば、我が家で通っている鳥専門の病院には
傷病鳥(カラスやハトを含め)がたくさん来ています。
熱心な先生に出会えると良いのですが…


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