ゲンジボタルには��発光の方言�≠ｪあるそうです。
中部山岳地帯を境に、西側に棲むものは発光の間隔が2秒なのに対して、
東側に棲むものは4秒間隔で発光するのだそうです。
また産卵についても微妙な習性の違いがあったりして、
ひとくちにゲンジボタルといっても国内には遺伝系統別に6種類があり、
約100万年をかけて棲む地域毎の環境に合った生態を受け継いできているのだそうです。

ところが、町おこし活動や環境教育の名目により、
本来はそこに棲んでいない系統のゲンジボタルを安易に放流してしまう事例が増えており、
そのことは、長い時間をかけて地域独自の生態系を作り上げているホタルの進化史に
一瞬にして大混乱を引き起こす結果になっていると生態系の研究者は警告を発しています。
実際、東京都で確認された21ヶ所のゲンジボタルの生息地のうち15ヶ所で、
本来は西日本にいるべき系統のゲンジボタルが確認されたそうです。

外来の生き物、たとえばブラックバスが在来の魚を駆逐する勢いなのは周知のことですが、
在来の生き物にも同じような事態が起こりうることを知る人はまだ少ないと思います。

来春には自然公園法が改正され、国立国定公園へ他の地から動植物を持ち込むことが罰則付き禁止になります。
国立国定公園だけでなく、身近な自然に対しても留意したいことですね。
全国どこでも2秒間隔で光るゲンジボタルになるのではなく、
西は2秒で東は4秒のゲンジボタルを残しておきたい、、、そう思います。