獣医師広報板ニュース

何でも動物掲示板過去発言No.3900-200512-23

山羊(・牛)がご専門の獣医さんのいる病院を探しています
投稿日 2005年11月21日(月)20時34分 投稿者 モモ

9月に1度この掲示板でお世話になった、モモと申します。
 日本ザーネンという種類の山羊(メス、6歳)を1頭、5年前から、ペットとして持っています。大事な友だちのような山羊です。

詳しくいうと、今月上旬(8日)まで、知り合いの牧場(神奈川)で預かってもらっていました。
(私は、世話をしに通っていました)

その後、今月上旬(9日)から、友人のお宅(山梨)で預かってもらっています。
来月ぐらいに私が手元に引き取ることになっています。

【ご相談】:

 この山羊が、今月に入って体調がわるい(具体的には、5日と17日に、胃の中身である、うす緑色の唾液のような液を、小一時間にわたって吐いた)ので、どのようなタイプの病院へ診せたらよいか、ご相談したいのですが。

 開業医さんの個人病院か、大学附属の家畜病院か、迷っております。

できれば、レントゲンや、内視鏡や、エコーのある病院で、山羊も専門とするような獣医さんのいる病院が、希望なのですが。

 今まで探した感触では、(牛・)山羊がご専門という獣医さんが、いないようです。

山羊は今まで元気だったので、主治医はいません。

よろしくお願い申し上げます。

【経緯】:

今月5日の昼間

 山羊に会ったとき、口の周りが、暗い緑色に染まっていた。
私に数日ぶりに会ったときだけ、山羊は必ず、「オオオ」と鳴くのだが、5日には全然鳴かなかった。
(こんなことは初めてだ)
また、散歩に出るのが好きなのだが、5日には、どんなにひっぱっても寝床(仔牛ハッチ)から出ようとしなかった。


5日の夕方

 山羊のいる敷地内で、テントを組み立て、キャンプをした。
山羊を、仔牛ハッチから連れ出して、テントのそばにつないだ。
(山羊をテントに入れて一緒に寝たら楽しい、と思ったのだ)
日が暮れて、風が強くなり、もやがかかって湿気が多くなり、気温の下がった頃、山羊がテントに入ってきた。


5日の夜8時半

 山羊が突然テントから出て行き、草地で「うぃっ、うぃっ」と音を出しつづけた。
近寄ると、口の周りが、緑色にそまるほど、うす緑色の唾液のようなものが、口からあふれ出ている。
止まらない。
その唾液のような液に、細かい泡立ちはないが、大きい泡は1 2個あるようだ。
この状態のとき、山羊の姿勢は立ったままで、どこも震えていない。

 上の状態をベースとして、山羊は、時々、首から背中にかけてを、苦しそうに大きくふるわせ、「ぐっ」というような音とともに、液体を地面へ吐き出している。
どんな液体かは、草地なので懐中電灯ではよく見えなかった。

(このカッコ内は推測: 吐いた液の色は、たぶん、うす緑色か透明だっただろう。朝になって見ても、赤や黄色っぽいような色は、草地になかったから)


5日の夜9時半

 小一時間たっても上記の症状が治まらないので、むかし疥癬の治療薬をいただいた獣医さんに、電話で相談した。
この獣医さんは、「牛・山羊は専門外なのでよくわかりませんが」と断った上で、相談にのってくださった。

「もし鼓脹症だったら一刻を争うから、細めのホースを口から第一胃へ入れてガスを抜かなくては。
しかし、ホースを誤って気管に入れたらだめだよ。
こわくてできないようであれば、消泡剤の代用として、食用油と酢を1:1でまぜて薄めたものを飲ませて」

と教えていただいた。

 どうしようかと緊張しつつ、ホースと食用油と酢を取りに、知り合いの物置へ行くと、牛用の常備薬があった。
漢方薬の整腸剤などである。

 知り合いがヤギを見に来た。
知り合いは牛を飼っているから、牛の仲間のヤギのことなら経験的に想像がつくのかもしれない。

知り合いは言う。

「鼓脹症だったら、もっと背中に近い、上のほうの、腹がふくれるよ。
しかしこのヤギは、下腹部のほうだけがふくれている。
これは、鼓脹症じゃないなあ。
しかし下腹部に何かがたまっているのは、確かだ」


5日の夜10時半

 「とりあえずこれを飲ませて様子を見たら」
と知り合いの言う、整腸剤<獣医散>と<ビオペア>を、お湯に溶かして、飲ませた。


5日の深夜〜6日の明け方

 山羊の嘔吐が治まり、やがて反芻を始めた。
反芻は盛んで、午前2時ごろから午前6時ごろまで、絶え間なく続いた。


6日は

 朝から夕方まで、山羊は元気がなく、寝床(仔牛ハッチ)で昼寝をして過ごした。
夕方5時ごろになって、元気になり、少し散歩した。


7日〜16日

 山羊は元気だが、ふだんよりも、少しだけ、どことなく元気がないように見える。

 具体的には、
●私を見ても「んんん」とつぶやくようにしか、鳴かない。
●行動が、活発さが足りないようである。
●食欲はある。


17日

 山羊は朝、5日と同様に口の周りを緑色に染めていた。
朝から夕方まで食欲がなかった。
夕方には食欲が少し戻った。
一日中、寝床から出ようとしなかった。


18日

 朝から食欲がある。
私を見ると、「オオオ」と鳴く。今月に入って初めて聞いた鳴き声だ。

 以上のように、
<今月はじめに山羊がおなかの調子を崩して、今も本調子でない>
ということは確かのようですが、原因が、
 ●異物の誤飲(8日まで牧場にいたとき、観光の来客が多かったから)
なのか、
 ●胃もたれ(8日まで牧場で濃厚飼料を多量にもらってしまっていた。9日からはチモシーとおからを食べていた)
なのか、
 ●風邪をひいた(昼と夜の、寒暖の差が大きいので)
のか、
 ●それ以外
なのか、不明です。

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