獣医師広報板ニュース

野生と自然掲示板過去発言No.4000-200102-25

続こうもり
投稿日 2000年7月22日(土)16時34分 はたの

ひょうたんの花器はおぼろげに想像できますが、ってことは放し飼いなわけですか。自由に出入りできるのにそこから出て行かないわけですよね。となると、幼い個体の可能性が強いと思います。ただいずれうろつくはずなので、逃げて行方不明にならない手段をとられたほうがいいと思います。
整理します。
大人のコウモリだと、プラケースなり、なるべく目の細かい鳥かごなりに入れて、天井に巣箱などつけて、夕方から夜に、つるつるした陶器に虫を入れてやって、自分で食わせます。ただ、飛行中に捕食するのが本来で、不自然なことを強要するわけで、狭い籠で長く飼うのは困難。
子コウモリについては経験も、何かで読んだ覚えもいのですが、保護直後で脅えていて自分からは虫を食べない親コウモリでは、柔らかい虫ならそのまま、硬いものなら適当にバラしたり潰したりして、コウモリを手で捕まえておいて口にピンセットで持っていくと案外簡単に食べるものでした。ミルクを飲むぐらい馴れている当該コウモリでしたら、哺乳と同じように押さえるなりそこらにとまらせておくなりしておいて、潰した虫を口にもっていってみるのが良いのではないかと思います。ただ、もう離乳しているかどうか判らないので、ミルクを好むようなら併用が無難と思います。コウモリの乳成分については何もしらないのですが、
体の大きさからすればある程度濃い必要がありそうです。蛋白多めのイヌネコ用がいいか、少な目のヒト用がいいかは申し訳ありませんが知りません。封筒に入れて郵便用のハカリで体重を計測、記録しておくと、おおまかに栄養状態が把握できるでしょう。増え方が正常かどうかはともかく、もし若いなら、多重が減っていたら栄養不足、というのは確かですから。
 ミルクなら比較的十分な栄養を補給しやすいのが、虫となると大変です。とってくるのだとホントに大変です。多少お金はかかりますが購入されるほうが結局ラクと思います。
前回書き忘れましたが、釣り具屋に「サシ」といって清潔に育てたハエのウジが売られています。室温日陰においておくとハエになります。そのまま開けると逃げて大変なので、冷蔵庫か冷凍庫で冷やして動きを止めてから軽く潰してピンセットで与える、といった方法もご検討ください。
 コウモリを受け付けてくれるかどうかは定かではありませんが、行政の担当府部署、また、獣医師等で作っている傷病鳥獣保護のボランティアグループ等にも連絡してみてください。十分な人手があるとはかぎりませんので、アドバイスだけもらって預けず、お手元で世話されるほうがいいかもしれません。いずれにせよご相談されることをお勧めします。

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