獣医師広報板ニュース

動物の愛護掲示板過去発言No.6000-199910-25

動物のお仕事
投稿日 1999年8月18日(水)00時37分 羽鳥

はじめまして、羽鳥と申します。
前々から、ドコかに訴えたい!と思ってたことです。
でも、ドコに書きこめば良いのか、わからなくて、
ここに来てしまいました。
削除(もしくは掲示されない)ことを覚悟で書きこみさせていただきます。

私は、前々月まで、某動物飼育関係の仕事をしていました。
勤めていた会社をやめて、子供の頃からの憧れの動物の飼育係になりました。
そこには、ちいさな畜舎のなかに、犬が100頭、猫が80頭、
ほかにシマウマやラクダや、ポニーなんかや、小動物もたくさんいます。
最初はたのしくて仕方がなかったのですが、
しばらくするうちに、「ここにはいられない」と思うようになりました。
ラクダやシマウマは、体が動くのがやっとの大きさの房に毎日、1年365日、
入れられっぱなしです。外にだされるのなんて、年に1回あるかないかです。
掃除も何日かに1回で、足元は糞尿でどろどろなのが当たり前です。
小動物も、身体がぎゅうぎゅうになゲージに入れられて、これも一日中、太陽の光に
当てられることもありません。
冬になると、寒さ対策なんて、まったくしないまま、
毎日リスザルや、マウスや、スナネズミなんかが凍死していきます。経営者に
「いらないやつだったから、いいや」などと、当たり前のように言われます。
ウシ2頭とヤギ10頭は3畳の広さに詰め込まれています。
当然そとには殆ど出されることはありません。
それでも経営者はまださらに生き物たちを増やそうとしています。
自分はまったく世話をしません。
生後50日もたってないような子犬は、狭いゲージに入れっぱなしにされ、
オウムや大型インコ、アライグマなんかと一緒の部屋にいれてあります。
ワクチンも、獣医師免許もなしに無許可で自分達で投与しています。
具合の悪い動物が出ても、やっぱり素人判断のまま、なんでもかんでも
「抗生物質」をうってます。(投与量も目分量です)
死んだら新しいものをいれればそれでいい、というのが経営者の考えです。
珍しい生き物、人が持っていないものを仕入れて、人に自慢できればそれでいいのです。
あれだけの頭数の生き物をかっていて、獣医はいません。
もちろん、人が怪我をしても、ほっとかれます。(通院日もでません)
あんな飼い方をしているものにかまれたりしたら、どんな病気をもってるのかすら判らないのに。
そして、彼らは、用のすんだ生き物をドコかに廃棄してきます。
常磐自動車道のサービスエリアに何羽ものアヒルやマガモを捨ててきた前科もわかっています。

なんにもできません。
あれを、虐待といわないのですか?
あれが動物を飼育する資格のある人達ですか?
ひとつの犬舎に5頭も6頭も詰め込んで、
雨が降る日は一日中、バリケンに詰め込みっぱなしで、
それでもまだ詰め込もうとしているんです。見ていられないです。
あれだけ詰め込まれれば、当然ケンカで死ぬ犬もいます。
原因不明のまま、ろくな手当てもなしに、死んでいく動物もたくさん居ます。
どこに訴えればいいのか、まったくわからないんです。
事情があって、私が訴えたいことを、彼らに知られるのも少しコワイんです。
こういうところで、書きこむしかできない自分に腹が立ちます。
「ある程度のことはしかたない、ある意味割り切らなくては、仕事といえない」
というのはわかっていますが。
あれが、私のあこがれていた「飼育業」だっていうなら、
わたしは二度と携わりたくないです。
みなさんは。どう思われますか?
現実に、存在しているのです、そういうところが。



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