獣医師広報板ニュース

動物の愛護掲示板過去発言No.6000-200107-130

前回の補足
投稿日 2001年7月25日(水)19時24分 翼

私が先日書き込んだ、殺処分をしない「本当の意味での動物保護センター」について
なのですが。現在の保護センターでは、保護(?)された動物は一週間で毒ガスに
よって殺されるそうです。私はその動物達を一週間後から保護し、里親探しなどをす
る施設を期待しています。新しい家族が見つからない子については、人になれた上で、
小学校や老人ホームなどの施設で暮らすことが出来るのではないか、と考えています。

資金についてですが、個人が呼びかけたのでは集まらないでしょう。
しかし三宅島の動物救済センターなどをみると、かなりの額が集まっています。
そちらの方は獣医師会さんなどが呼びかけていらっしゃることが大きいと思います。
私は三宅島のセンターのような施設を望んでいるのですが。

ペットショップで生計を立てている方がいらっしゃるわけですから、犬や猫と暮らし
たいという方もまだまだ居られるのだと思います。一定の金額で運営していけること
が証明できれば、「殺処分」制度を廃止して、その分の援助金を国から得られるのでは
ないか、とも思います。
ここまでの計画は確かにただの私の希望です。けれど、全く不可能なものではない
と思います。

「現実を見ていただきたい」というご意見についてですが。再考してみても、やはり
私は「殺処分」にも「避妊・去勢手術」にも反対です。
野良犬、野良猫の「殺処分」を続け、残った子をみんな「手術」してしまったら、
(勿論今すぐにというわけではありませんが)いつか雑種の犬猫は滅びます。
個々の命を考えても、種のことを考えても、人がやってよいことではないと思います。
しかも、それまでいた外猫がいなくなれば、虫などが増えることも予想されます。
そしてその次は、虫の駆除、土質の悪化、植物の減少、更なる空気汚染・・・
本来、地球上のものは役割をもって循環しているはずのものですから、様々な影響が
でてきます。人間も例外ではありません。

「ここは人間社会であって、自然ではないのだから」という方がいらっしゃるかも
しれませんけど、街の人間も様々な生物に支えられています。
私たちだけだったなら、きっと息も出来ない状態になっているでしょう。

今までにも、人は他の生物の数を管理しようとして沢山の失敗をやらかしています。
例えば、ハブを駆除するために森にマングースを入れましたよね。今度はマングー
スの存在が森の生態系を壊してしまうからといって、一匹いくら、と懸賞金をだして
駆除しているそうです。

私は「人間がコントロールしないと崩壊してしまう」ということは無いと思います。
むしろ人間のコントロール下で崩壊してしまった世界は山ほどあります。

私は(食べる目的以外で)命を奪ったり、子孫を奪ったりすることには反対です。
「手術」するにしても、どの子も一度は子孫を残せるようにしなければと思います。
今回も長くなりましたが。ここらで失礼いたします。

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