獣医師広報板ニュース

動物の愛護掲示板過去発言No.6000-200108-18

高齢、現実
投稿日 2001年8月4日(土)15時10分 sutemaru

動物の世界も住みにくいですが、人間の世界の高齢者もそれは住みにくいんですよ。
高齢者にアニマルセラピーをする事で、気持ちに変化が起きる事はよく知られていますよね。
でも、そのような事をして貰える施設や、老後を優しく送らせて貰える施設ってどれだけあ
るでしょうか。もう何十年もそのような方達の為に戦っていますのでつい人間は優遇と聞くと
現実はそんな甘くないって怒りが出てしまいます。社会は人間にもしてはくれないものです。
大きな社会より、一人一人の援助で助けられる事の方がずっと多い現実です。
高齢者の受け皿は全く足りなく、それなりに排除されている人間は多くいるのです。
人間だって、金銭が関わって来た時、それは生きにくい世の中です。
それでも、人間の方が動物よりずっと先に対処されているはずですよね。
それですら、追いつけない現状があるのです。
動物に対して誰もが同じに助けたい、仲良く暮らしたい(嫌いな方は別ですが)と願っている
気持ちは表現方法は色々あっても結局は同じ所に行き着くのだと思いますが、厳しい現実があ
って(それには動物が好きな人は嫌でも目を背けられなくて)何とかしたいと必死で救う努力
をしてきているのですよね。
一人では何も出来なくても、三人寄れば矢も折れない、10人よればもっと何かが出来るかも
しれない、そのようにして目立たなくても多くの方が見えない努力を日夜して来ているのです。
大きな行政を動かす時間より、小さな力が集まって毎日努力を続ける事の方が、現実にはずっと
大きな力になっていると思います(小さな力でも、現実に大きな行政に働きかけて少しづつでも
努力が報われて来ている事だってあるのですから)。
ここでコメントを交していらっしゃる方達の多くの方が、実際に動物保護や里親探しに動いて
おられる方達だからこそ、私はそのような方達に判り切った事を言う時間があるのなら、現実を
判らない人、判る必要さえ感じていない人達に一言でも動物愛護をすすめる行動を起こして欲し
いと思うのですよ。
理想論は誰でも持っていますが現実は思うようにはなってくれない、それではどのようにして
少しでも悲しい現実を見ないで済むように出来るか、目の前の猫が、犬が、どんなに老齢にな
っても、雄に追い掛けられ、妊娠させられ、流産を繰り返す、これが野良猫や野良犬の最後な
んです。元気な時は良いですが、病気になってもお金がかかれば誰も世話等してくれないでは
ないですか。
そのような時に助けてくれる方達が、嫌と言う程その現実を目にして来ているから、そのよ
うな最後にさせたくないと努力をしてきているのです。
わが子を持つだけが幸せではないではないですか。他の子を世話したって良いじゃないですか。
家の子達は(動物ですよ)、後から来る可哀想な子達を何匹も受け入れて、大きな家庭を作っ
ていますよ。
我が子だってもう判らなくて、側に来るとうるさいと怒っている母猫だっています。
親離れ、子離れは自然の摂理です。仲良くしている場合もあれば、実の親子兄弟だって仲悪く
なる事だってありますから、一回産ませたらとかそのような考え自体が人間の感覚なのではな
いかと思ってしまいます。産ませれば幸せと言う考えは、動物にとってどうでしょうか?
聞いてみたいですね。好きな彼の子なら良いけど、知らない彼の子は持ちたくないって
言われたりして、、、動物にだって相性はありますが、野良どうし殆ど雌の気持ち
は無視されていると思いますよ(人間的に考えると)

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