獣医師広報板ニュース

動物看護師掲示板過去発言No.7000-200104-91

看護は、重要な仕事
投稿日 2001年4月27日(金)10時00分 Vet AKI

(続き)
・・・・看護婦は医師に具体的指示を求めなかった点に過失ありとして、刑法211条
業務上過失致傷罪として処罰されている。
看護婦の看護業務遂行上の注意義務の基準は通常一般の看護婦としての看護知識、
医学知識および看護技術、医療技術であり、すなわち看護水準である。そして、看護婦の
業務独占とされる看護業務とは看護婦が行うのでなければ衛生上危害の生ずる恐れの
ある行為である。医療行為における看護婦の注意義務は看護婦としての注意義務である。
しかし、医療行為については、絶対的医行為は看護業務外であり、相対的医行為は
診療の補助業務として看護業務内にあるが、これは医行為であるため相対的医行為にあっても、
医師の指示を必要とし、これにより(これによってのみ)医師の医療水準と同程度に
達することができるのであるから、看護婦は相対的医行為のみを行い、決して
絶対的医行為を行ってはならず、また、相対的医行為を行うに当っては常に
医師の指示を求めて補完する義務(これは看護婦としての注意義務である)を
おうものである。・・・

「手伝いのお姉さん」なんて、看護士の仕事を自ら貶めるような言い方は良くない
ですよ。
私事になりますが、難病の母の介護を15年、子供3人育ててきました。
手術・入院数知れず、病院に1週間、簡易ベッドで泊り込んだこともあります。
看護婦さんや医師の過酷な勤務、特に夜中はすざましいですよ。
たかが湯たんぽやアイスパックを持ってきてもらうのに、どれだけ気をつかうか
そして、生き物は病気になって、自分のことが自分でできなければ、
「生きた細菌培養培地」となりはて、看護なくしては、命の尊厳は
保てないんです。個人的には、
看護婦さんには、足を向けて寝られません。
人間の看護婦さんにも、色々な人がいます。どこの業界にも、
色々な人がいます。

私にとって、飼主さんにとって、動物は家族です。
医療サイドの都合や、医師・看護婦に自己満足につきあってたら、
泣いても泣ききれない思いをすることが、山ほどあるんです。

「治療対象」として、客観視しないと、冷静になれないし
そうじゃないと、ベストの治療がつくせない面が医師にはあります。
でも、看護士さんたちこそ、飼主さんの、家族の立場にたって、
どうしたら、動物が一番良い・楽な・苦痛をかんじない状態が保てるのか
考えてあげられるんじゃないんですか。
「ただの世話」「ただの掃除」じゃないですよ。
口きけない赤ちゃんは、3歳までは、ほっといたら死にますよ。
目はなしたら、いけないんですよ。
朝、獣医師の診察が終わったら、蒸しタオルで清拭してあげてください。
しながら、すみからすみまで、観察してください。気になることは
漏らさず、獣医師に報告してください。
排便や排尿したら、時間までほっとかないでください。
看護日誌はきちんとつけてください。面会にきた家族の情報も教えてください。
家族には、動物の様子を話して、入院して十分な医療と看護をうけているのだと、
安心
ここにいるのが、この子にはベストなのだと安心させてあげてください。
爪をのばしたり、マニキュアしたり、指輪などのアクセサリーは厳禁です。

・・・これくらいに、とりあえず、しておきます。

看護士が国家資格にならないのは、ひとつは行政サイドにくみこまれたいないことも
あります。人間の法律は、人間社会のために作られます。
動物ーペットの地位は、私が仕事をはじめた20年前に比べると、天地の差がありますが
それでも、動物病院への支払いは、税金をはらったあとの可処分所得からされるのであり、
動物の価値は、飼う人の心の問題です。
動物愛護法が成立して動物が物でなくなったのは、つい、この間のことですし、
ヒューマン・アニマル・ボンドといったら、「どこの接着剤?」と
聞かれなくなってからも、まだ間がないです。

あおいさんが、いくつか、存知あげませんが、今まで、獣医師も、
「犬を家の中で飼うなんて酔狂な」という時代から、必死になって、
積み上げてきたものがあるんですよ。
時代・社会のニーズが大きいです。
人間もやっと介護保険が動きだしましたね。
老人ホームで疥癬が、問題になっていますよ。介護者にも感染します。

動物の地位の向上・動物にも十分な看護を受けることへの理解
それこそ、看護士さんたち自らが、身をもって、社会に示していってほしいです。

病院でも、「看護料」として、きちんと、請求し
気持ち良くお支払いいただける時代がくることを願っています。

実際、老衰で寝たきりの子や腫瘍の転移で動けなくなった子を介護して、
肉体的にも、精神的にも、参ってしまっている飼主さんがいらっしゃいます。
当院では、「ショート・ステイ」をおすすめして、
医療は獣医師が、看護は看護士が行い、このようなケースでは看護料を
頂いております。

看護は重要ですよ!勉強してください。病気の知識も必要ですが、
「この病気だから、こういう看護が必要だ」という理解、
看護計画書を出せるくらい、勉強してください。
(教育しようと思ったら、断る看護士さんもいましたが)
新宿の紀伊国屋にいったら、人間の看護の本は山ほどならんでいます。
参考には、なるんじゃないでしょうか。

がんばってください。
看護が自分の天職だいう信念があれば、資格がなくとも、
やりたいこと、やらねばならぬことは、あるはずです。
人に評価されたい気持ちはわかりますし、
動物は口では、「ありがとうございました」とは言いません。
歯をくいばって、勉強し、続けてください。
良い看護をしてください。獣医師にはできない看護をしてください。
子供を育てるのは、この仕事にとっては、必須といっていいくらいの
良い貴重な体験です。ものいわぬ命の気持ちが見えるようになるからです。
男には、できませんよ!母親になると、飼主の気持ちもみえてきますよ。

ご健闘をお祈りしております。



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