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キング 罪の王      


2005年 アメリカ

<監督>ジェームズ・マーシュ
<キャスト>ガエル・ガルシア・ベルナル , ウィリアム・ハート , ローラ・ハリング , ポール・ダノ

<ストーリー>
21歳の青年エルビス(ガエル・ガルシア・ベルナル)は、海軍を退役し、亡き母から聞かされていた、実の父に会いに、テキサスにやってきた。牧師として、町の名士となっている父デビッド(ウィリアム・ハート)は、彼のことを、自分の過去の汚点を見るかのように冷たくあしらうのだった。エルビスは、町で職を見つけ、素性を明かさずに、デビッドの娘、マレリー(ペル・ジェームズ)と付き合い始める・・・。

<感想>
普通の顔をして悪魔はやってくる・・・。そんな感じの映画でした。

いったいどこからが彼の意図した計画だったのでしょう。
ひょっとして、映画の最初から?そう思うと、底知れぬ怖さを感じる映画でした。

最初は、海軍を退役した普通の青年です。
ある目的を持ってテキサスまでやってきた彼。その目的とは、実の父親に会うこと。それ自体は、ごく普通のことです。
そして、牧師である父が、罪を犯して作ったその青年を嫌うのも分かります。

問題はそこから先ですね。
この拒絶が、彼の復讐のスイッチを入れたということでしょうか。

あっけなく罪を重ねる彼に、罪を犯したという感覚があるのかどうなのか。畏れを知らぬこと、これはまさにキングたるゆえんかも知れません。
生まれながらに罪の子として生を受けた彼の葛藤は、暗く、重く、底知れないものを感じます。自分自信が犯した罪ではないのに・・・。

主演のガエル・ガルシア・ベルナルは、いつも、このような一筋縄ではいかない青年を演じます。そして、そういう役が、彼にはぴったりとはまります。
一見、人当たりの良さそうなあの笑顔。でも、その笑顔の下に、なんらかの暗いものを感じさせるところはさすがです。
また、マレリー役のペル・ジェームズは、この時、28歳ぐらいなんですよね。どう見てもティーンにしか見えなかったです。すごいですね〜(^^)。

驚いたことが一つ。海軍で使っていた銃は、軍の支給品じゃなくて、私有物なんですかね。あんな物を持ってウロウロされたら怖いですよねーーー(^^;。(2007,11,25)



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