シネマチェックトップページ50音別indexカ行index 


空海 KU-KAI 美しき王妃の謎      


2018年 日本・中国 (LEGEND OF THE DEMON CAT)
ファンタジー・ミステリー   

<監督>チェン・カイコー
<キャスト> 染谷将太 , ホアン・シュアン , 松坂慶子 , リウ・ペイチー , 阿部 寛, リウ・ハオラン

<ストーリー>
遣唐使として長安で修行していた空海(染谷将太)は、詩人の白楽天(ホアン・シュアン)と出会い、意気投合する。その後、彼らは、楊貴妃(チャン・ロンロン)の死にまつわる謎の解明に乗り出すが・・・。

<感想>
豪華絢爛の絵巻物を見ているような美しい映画でした。
なにしろ、長安を模したオープンセットは、東京ドーム8個分の広さで、建物の建設には、6年かかったとか。
これはもう、本物の町並みそのものです。
さすが、中国映画界の巨匠チェン・カイコー!スケールが違います。
そして、中の装飾は、金色や赤を基調としていて、目もくらむばかり。

予告編では、分からなかったのですが、この映画のある意味メインとなるのが、黒猫の存在。
黒猫好きな私は、もうそれだけで、うれしくなってしまいます。たとえそれが、妖猫だったとしても(^_^)。
しかも、重要な鍵となるこの黒猫ちゃん、CGなのに、とってもナチュラルで、まるで本物のようで、 猫好きが見ても、不自然さを感じさせない出来映えなのには、恐れ入りました。

ということで、肝心のストーリーの方は、想像していた”空海”の物語ではなく、妖猫物でありました(^_^;。
中国題は、「妖猫傳」、英題は、「LEGEND OF THE DEMON CAT」なんですねーー(^_^;。
空海は、白楽天とともに、謎解きをする探偵のような存在でした。

おまけに、吹き替え版だけの上映だったので、せっかくの日中合作なのに、聞こえてくるのが日本語だけで、その点も残念でした。実際には、日本語、中国語が入り乱れていたでしょうに。
空海役の染谷将太は、適役でいい味を出していたと思いますが、阿部寛が演じた阿倍仲麻呂は、あまり登場意味を感じられなかったのが、もったいなかったです。
中国の女優さんは、皆さんとっても綺麗で、特に楊貴妃役のチャン・ロンロンもとっても美しかったです。でも、フランスと台湾のハーフなのだそうで、あまり”楊貴妃”という感じはしなかったかな(^_^;。

内容的に少々物足りなかったので、夢枕獏さんの原作を是非読んでみたいと思いました。 (2018,03,15)



シネマチェックトップへ